国見ちゃんと可愛い方の及川さん[HQ!]

14*トビオちゃん ページ15

Aside


今朝は寝坊したらしく国見ちゃんには会わなかった。

放課後、男子バレー部は烏野との練習試合。

友達と見学に行くも開始時間聞いておけば良かった…


外に出ると矢巾ちゃんと金田一。

｢烏野まだ来ないの？｣

｢Aさん！
烏野ならもう来てますよ。｣

｢行ってみるね｣


少し歩くと真っ黒な集団。
家が多過ぎるだけで部員の数は少ないみたい。
飛雄ちゃんは〜探せばまん丸い頭の人がしゃがんでいた。


｢飛雄ちゃん？｣

掛けた声に振り返ったのは記憶よりも目付きや顔つきが大人、男っぽくなった人。
…？！飛雄ちゃん、だよね？まんまるの目が可愛かった印象が強く驚きを隠せない。


｢…Aさん、チーッス｣


立ち上がれば180はあるだろう長身に会わなかった2年間の成長に驚くばかりだ。


｢飛雄ちゃん育ったね！大きくなり過ぎて驚いちゃった。｣

｢Aさんはもっとキレイになりました。｣


ストレート過ぎる物言いは相変わらずだけど久しぶり過ぎて言葉が出てこない。

それを見ていたのか烏野の人達もビックリしてるじゃん！


｢誰？誰？北川の友達か？｣

｢中学の先輩だ。｣


オレンジ頭君はこちらが心配になるほど顔色悪い…
車酔いでもしたのかな？

バレー一緒にしていた頃は同じくらいの視線だったのに、もう見上げなきゃいけない。
男の子の成長速度って瞬く間だよ、本当に。



｢昔も今も飛雄ちゃんのこと応援しているから頑張ってね。
頭撫でたいのにもう大き過ぎて届かないよ。｣


中学の時はサーブ教えてあげない徹から不憫な扱いを受けていて…徹の考えや気持ちはわかるけど。

サーブは教えてあげられないけど自主連に付き合ってあげたりして、可愛いかったから良く頭撫でたりしてたけど、こんなに男っぽくなった今はもう出来ないよ。

…なんて笑う私の前に屈んでくれてるの！


｢中身は可愛いままなのかな。
頑張って、飛雄ちゃん。｣

｢アザッス！｣


飛雄ちゃんに手を振り、烏野の皆さんに頭を下げて体育館へ。
後ろから聞こえる声に烏野では先輩達に可愛がられている事が分かり安心した。



｢トビオちゃん、イケメンじゃん！｣

｢進化し過ぎてて正直驚いてる｣

｢狙っちゃうの？｣

｢も〜なに言ってるの！
飛雄ちゃんはそう言うのじゃないから！｣

｢そう言うのは国見ちゃん？｣

｢もう！｣


友達にからかわれながら体育館のギャラリーにて試合が始まるのを待つ。

…徹は病院大丈夫かなぁ？

15*ダイナミック→←13*タピオカと引き替えに

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す