私の後輩マネが悪女モドキ(笑)をやめたら超お節介ストーカー系になって恋路がとんでもないことになってる

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その後も、幾度か会う機会があった。

何故か花巻が連絡をくれるその日は、いつも予定が真っ白の日ばかりだった。


おかげで、花巻は私に予定を聞くことはなくなったし、連絡すれば会える、と思ってるんじゃなかろうかと言うほどになっていた。

事実、こうして会えるのは花巻だけだった。


初めはなんかまた仕掛けられてたりすんのかな、と思ったこともあったけど、花巻は花巻で急遽予定が入ったり潰れたりするから、それは有り得ないと否定されていた。予定帳を見た限り、確かに私と会う日は予定が入ってたりなかったりの日だった。



「偶然もここまで重なりゃ運命だと思うけどな、俺」



あの広場でポツリと花巻がそう言ったのは、偶然にもここに初めて来た日からぴったり1年が経った日だった。

空は晴れてるというのに、それにしては肌寒い日だった。



「まーた訳わかんないこと言ってんね。運命なんてあるわけないやん」


「いやいや、そんな夢のないこと言うなよ」


「私は今の私になることは必然で運命だったと言われても抗うね。有り得ない有り得ない、絶対女優やらなかった」


「それ大御所が言うセリフじゃね」


「別に新人が言っちゃダメな決まりはないでしょ。てか、マジ不本意だからね？空にぃの影響力デカすぎな……おかげで空にぃのファンから睨まれてんだよ、胃がキリキリするわ」


「兄妹だって発表いつすんの？」


「空にぃが"する気は無い"ってさ。空にぃと私でダブル主演の恋愛ドラマか恋愛映画のオファー来るまではって。……やー、兄弟がやばいってやがっちゃんが言ってた意味、やっと理解したわ」


「遅くね」


「そぉ？でも別に困ってなかったよ、今までも」


「……高3の合宿ん時のは、マジびびったけどな。急に来たし」


「そんなこともあったっけ？」


「あったよ。お前がモテ始めたきっかけの」


「はは、なんか聞いた気がする。菅原が昔言ってた、あの時ギャップが凄かったって」


「違いねぇな」


「そんな？」


「そんな」


「マジかー」


「マジだよ」



ケラケラと、花巻と話すのは楽しかった。心が安らぐ感じだった。

逐一やがっちゃんたちに相談を繰り返していた私は言葉として理解していたそれを、花巻の笑顔を見て、そこで初めて理解したのだ。



＿＿＿私は、花巻に恋してるんだ、と。







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