私の後輩マネが如何に仕事の出来ない悪女モドキ(笑)かをまとめた結果

閑話休題、幼馴染の兄弟は皆重度のシスコンであると言う事実を俺は知っている。 ページ17

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噂の後輩マネにも遭遇した帰り。

峰口家について早々、さっさと部屋に向かったAを見送って、俺は頼まれていたものを持ってリビングに入った。

俺を出迎えたのは将翔だった。



「ただいま」


「おー、Aと一緒に来たのか」


「まぁ、買い物したの青城の近くだったから」


「そうか……」



直後、立ち上がった将翔はリビングの隅に置いてある壺を引っつかみリビングから庭に出て行った。


どうもこの峰口家、父子家庭なせいなのか、女兄弟がAだけのせいなのか、6人揃いも揃ってシスコンだ。それも重度の。

そして今、将翔が壺持って外に出たのもシスコンであるが故だ。このシステムを知ったのは俺がこの家によく来るようになって割とすぐだった気がする。

ちなみにあの壺の使い道は「王様の耳はロバの耳！」と叫んだ少年と同じ使い道だ。

実際庭からは将翔の「学校帰りのAとかレアじゃん誰も学校のA知らねぇのに!!」と言うほぼシャウトの絶叫がダダ漏れだった。


そしてこの兄弟何が驚きかと言うと6人揃いも揃ってかなりのシスコンであると言う事実にAが気づいていないことだ。

まぁAには「ありえないっしょ(笑)」と言う感じで笑われ、俺がいくら訴えても信じてくれたことは無いけど。


悔しいが峰口家は顔が良い。かなり整ってる。きっとイケメンと呼ばれる部類の勝ち組的人間だと思う。でも誰も彼女がいない。作ったこともなければこの先作る気もない。


それ程までに筋金入りのシスコンなのだ。そしてこの男所帯で育ったおかげでちょっと口の悪いAだけど、兄弟の呼び方は昔兄弟に強制されたのか何なのか、「〜にぃ」もしくは「郁」のような謎に可愛らしい呼び方だ。


全くもって謎な兄弟だけど、俺は割とこの兄弟が好きだ。寮の補修工事の話を聞いた時、白鳥沢からそんなに遠くない場所で真っ先に思いついたのが峰口家だったくらいには。

そう思っていると、リビングに柊翔が現れる。



「あ、英太。将翔何してんの？」


「俺がAと帰ってきたって言ったらああなった」


「え、……ちょ、将翔俺にその壺今すぐ貸して今すぐ。俺も叫ぶ無理天使が英太に取られた」


「大袈裟だな……」



俺は割と、この兄弟が好きだ。









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その12、後輩マネはターゲットを変えたらしい。→←その11、続・後輩マネは練習終わりを狙うことを覚えたらしい。

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