今更と後悔 4 ページ23
*
その日の夜、俺は好きな奴の部屋で寝た。
勢いで宮城を飛び出して、確証もないのに梟谷学園高校に行って、アイツに会った。
きっと、及川さんたちだって会って話しがしたかっただろうに、俺は一人で行動を起こした。
誰にも言わずに、勝手にAの所に来た。
連絡がつかなくなったのは、何か理由があるんだって思っていたかった。
意図的に避けられていたことが分かって、それでもまだ、期待していた。
Aは優しいから。
もしかしたら＿＿＿＿＿＿＿＿＿って。
だけど、そんな優しいAにここまで言わせた俺たちはきっとすごく罪深い。
新マネが入ってから、歯車は崩壊を始め、いつしか音を立てて崩れ去り、そして…その瓦礫に埋まること無く、Aは立ち上がって離れて行った。
新たな場所で。
新たな歯車の一つとして。
Aが幸せそうにしてるなら、俺たちがそれを邪魔する権利なんて何処にも無くて。
でも、それでも。
罪深くて欲深い俺たちは。
『Aは俺たちの、俺たちだけのマネージャー』
…何てほざくんだ。
嫌われて当然だ、きっと顔も見たくなかっただろう。
それでもやっぱり、Aは優しかった。きつい口調でこそあったけど、俺の話を聞いてくれた。
泣いた俺を、慰めてくれた。
その優しさが、すごく嬉しくて……そして、すごく辛かった。
今のAが俺に向ける"優しさ"は以前のようなものじゃない。
温かいお前が、好きだった。
優しいお前が、好きだった。
でも、そんなお前は…もう居ない。
それが嫌でも分かってしまって。
梟谷学園高校男子バレー部のジャージを見に纏ったAを見た時、どうしようもなく、泣きたくなったんだ。
｢…ほんっと弱いな……俺は…｣
俺の小さな呟きは、暗闇の中に消えて行った。
*
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西谷彩香(プロフ) - ?ルナ??さん» そう言って頂けて良かったです！ありがとうございます!! (2017年1月30日 22時) (
レス) id: 237a91988d (このIDを非表示/違反報告)
?ルナ??(プロフ) - すっごい面白がったです！！泣きました！！ (2017年1月30日 21時) (レス) id: 4edd0d369a (このIDを非表示/違反報告)
西谷彩香(プロフ) - ふじとーさん» ありがとうございます！そう言って頂けたなら光栄です！ありがとうございました！ (2017年1月28日 14時) (レス) id: 237a91988d (このIDを非表示/違反報告)
ふじとー(プロフ) - 泣いた。素晴らしい作品をありがとうございます。完結までお疲れ様でした！ (2017年1月28日 14時) (レス) id: 4901deebb9 (このIDを非表示/違反報告)
西谷彩香(プロフ) - マカロン♪@塩きゃらめるさん» いえ、コメントありがとうございます！何が普通かは、分からないところもありますが私なりの、ある意味でのハッピーエンドを目指しました。そう言って頂けて良かったです、ありがとうございました！ (2017年1月26日 23時) (レス) id: 237a91988d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：西谷彩香 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kunimi251/
作成日時：2017年1月20日 1時
