気持ちなのに ページ6
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そんな、不安定でふわふわとした僕らの関係が崩れるのは、時間の問題で。
それと言うのも、ついにあの時の女が動き出したことが全ての元凶な訳だけど。
ある日の放課後。僕は、呼び出された。
山口が、“
着いたのは、屋上。
メンドくさ、と思いながら僕はそのドアを開けた。
すると…
「あ、月島君♡来てくれたのね、待ってたの」
「…ちょっと、なんで居るのA」
「え、えっとー…良く分からん…急に連れてこられて」
そう、あの女だけでなく、Aがいたのだ。そして山口曰く美代とか言うそいつは、Aを見て、それはそれは愉しそうに嗤った。
「…Aは関係ないでしょ。さっさとこっちに戻してくんない?」
「それは無理ね、この子には一仕事してもらわないと♪」
その言葉を聞いた瞬間、僕は走り出していた。
その女の側からAを引き剥がし、自分の方に引き寄せて。
「…僕に対して何かするなら、誰も巻き込まないで僕だけにやってくれる?特に…今度Aに近づいたら、その時はもう…あんたの息の根、止めるから」
僕は今日一番の笑顔でそう言った。
女はその言葉に驚き、恐れを感じたのか。少し顔を青ざめさせ、屋上を出て行った。
それから、二人きりになった屋上にて。
「何フラフラ着いてってんの」
「え、いや、無理矢理連れてこられたんだよ」
「言い訳は聞きたくないんだけど」
「事実だよ!?」
そんな会話の後、僕は小さくため息をついてその場にしゃがみ込んだ。
もうすぐで部活も始まろうかと言う時間だった。
「…えっと、なんかゴメンね?これからは気をつける…けど、何で、あんな怒ったの?」
理由を聞いてくるAに、僕はしゃがみこんで顔が見えないその状態で、小さく答えた。
「何、分かんないの?……男女間の友情は成立しなかったってだけ」
その言葉に、Aは面食らった表情の後、笑った。
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作者名:西谷彩香 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kunimi251/
作成日時:2016年3月9日 19時