最後のプレゼント

20 ページ21

目が覚めた

『誕生日』

今日は願いが叶う日

『ココは何お願いしたんだろ』

ベッドの横にある机を見ると

昨日飾ったココの短冊があった

読んでみると


｢｢Aが幸せに生きていられますように｣｣

『、、、どういうことよ？』

するとドアが開いた

きっとココだろう


、、、


｢これを預かりました｣

『え？』

病院の先生だった

先生の顔はとても悲しそうだった

見てみると

手紙だった

｢Aへ｣

ココの字だろう

そして下には

｢九井一｣と書いてある

『、、、』

開けると

長文の手紙が入っていた

｢｢Aへ

ごめんな、俺はやっぱり無理だった
俺の大事な人が居なくなるのは
Aに嫌われても
どれだけ嫌だと言われても
俺はAのドナーになっていた
許してなんて言わない
でもAだけには
幸せになって欲しかった
笑顔でいて欲しかった
きっとAは
自分のせいでなんて思ってるだろ
私のせいでなんて思って
自 殺しようなんて思ってないよな
俺は許さないよ
Aの事が好きだから
何よりも愛してるから
きっと来世は二人で幸せになれるよ
俺は上からAの事見守ってるよ
だから泣くな！！！！









愛してる






九井一｣｣



『、、、』

全てに処理が追いつかない

何なのこの手紙は？

ココはどこにいるの？

なんでココは来ないの？


｢九井様に言わないで欲しいと言われていました。
全てが終わったら星野様に伝えてと伝えてありましたので全て伝えようと思います。

九井様は星野様のドナーになりました
星野様が寝ている間に手術を終わらせて
九井様も息を引き取られました。
星野様に内緒で九井様がドナー宣告をしまして
星野様には言わないという約束で手術などをしました｣

私は医者の胸ぐらをつかんだ

『なんでよ、、、！
私は、、、

私は、！

ドナーいらないって言ったのに、、、

なんでココがなる事を許したの、、、！！！』

泣きながら大声で怒鳴った

｢申し訳ございません
星野様にはとてもお辛いと思います｣

私は地面に崩れ落ちた

『、、、』


『今日は、、、願いの、、叶う日、、、じゃないの』

私は

｢｢ココとこれからもずっと一緒に居られますように｣｣

と書いた。


『叶わないじゃん』

どれだけ泣いてもココは戻ってこない

瞳を閉じると

ココが映る

優しく笑っている



『なんで置いてったの？』

21【〜完〜】→←19

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す