国定図書館の暗殺者 (ページ6)

今日:1 hit、昨日:3 hit、合計:25,757 hit

お昼の時間　（初めまして編）ページ6

さて、時を同じくして椚が丘国定図書館の食堂。潜書当番ではない文豪達が自由に過ごしていた。そんなほのぼのした空気の中、白樺派の３人は仲良く本を読んでいた。タイトルは【椚が丘学園学校案内書】。
　武者小路は志賀が作った焼き菓子を頬張った。
　
　「司書も大変だな」
　「きゅーひょーひゃのほっほつは？」
　「武者さん頬張りすぎだよ」

　志賀が持ってきた本を読むと、１８００年代生まれの人間にはよく分からないこともあったが大体は理解できた。
　
　「あっ、此所」
　「ん？」

　武者小路が指さした処には【修学旅行】とゴシック体で書かれている。

　「修学旅行かー。久しぶりに聞いたな」
　「京都へ行くんだって」

　修学旅行は明治十年頃に始まったものだ(事実)。其れ以降の時代に学生をした３人は此が何なのかよく知っていた。いいなー、と武者小路は呟いた。
　隣の卓子でアイスクリンを食べていた２人が話しに入ってきた。

　「修学、旅行？知っているかい、へるん」
　「知っていますよ。逍遥サン」

　小泉は得意そうにスプーンを軽く振った。

　「宿泊旅行のことデスよ。先生と生徒で行くのデス」
　「へー。其れはとてもハピネスな時間だろうね」
　「ハピネス、デス！」

　アイスクリンを食べながら逍遥が聞いた。

　「それで…司書クンは何処へ行くんだい」

　ウトウトしている有島を見ながら志賀が答えた。

　「京都だってさ」
　「きょう、と……良いデスね」
　「良いねぇ」

　４人は京都に、１人は夢の世界へと思いを馳せたのだった。

　「志賀、八つ橋食べたいな。今度作ってよ」
　「……調べておくよ、武者」

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
・作者よりお願い…文豪が本から武器を取り出すときに如何いうアクションをするのかきめていませ
んでした。この後、出るであろうシーンなのに…。

個人的には案が二つ(代名詞を叫ぶ・原文を読む)という物があるのですが、前者の場合ギャグのようになりそうで心配です。例：Ｉ川Ｔ木の場合【借金王】とか。後者の場合は何処からの引用かを書かなくてはならない為、一話に入れたい話の分が入らなくなる恐れがある。

何かアドヴァイス、代案がある方は教えていただけないでしょうか。
　