ずっと…【エ.イジ】

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『私が部室にいるのなんでわかったの』



私の手を取って少し前にある背中に話しかける。



エ「なんとなく」


私がキヨ先輩と一緒に回れなくなったって所、見られちゃってたのかな


心配して来てくれたの…かも。



流石に自惚れすぎかな(笑)


エ「午後から仕事だし、午前中に回れるだけまわろ」


『うん！！！！』

文化祭、楽しまなきゃ！


ネズミーランドの世界観を作った教室や

クイズにチャレンジして全問クリアして景品貰っちゃったり

お化け屋敷に入ってみたり。


エ「落書きせんべい好きなんだよね〜」

目を輝かせてる。
知れば知るほどエイジくんってかわいい。


落書きせんべいをやっている二年生の教室に入る。


フ「50円です。……あれ？Aちゃん！」

『フジ先輩！！！！！！』

フ「いらっしゃい！Aちゃんはタダでいいやぁ(笑)」

『え！ありがとうございます！！』


フジ先輩相変わらず優しい。


エ「行くぞ」

いつのまにか離れていた手をもう一度とり、引っ張られる。


落書き、何描こうかなぁ。


あ。


やっぱりこれかな


放課後に文化祭の準備していた時に描いたエイジくんを描いてみる。


案外うまくかけた、かも。


隣を見ると、真剣に取り組む横顔。


前髪の隙間から見える目




……格好良い、かも。



エ「できた」


のぞきこんでみると


『私だ！！(笑)』


看板の端に描いてた私！！

私も急いで描いた絵を見せる


エ「え、まじ？(笑)」


意思疎通したみたいで、ちょっと嬉しい。



食べるの勿体無いかも。


砂糖をつけてもらって完成する。


カラフルなエイジくん…。気に入った。


『ね、写真撮ろう。』


エ「えーやだ」


『写真部だから！(笑)』


エ「こんな時だけ活動すんじゃねぇ(笑)」


『いいのいいの！(笑)』


落書きせんべいを持って写真を撮る。


撮れた写真を見ると

『あ！食べてる！』

横を向くと、バリバリ食べている。


エ「その写真の題名Aの捕食」

『ちょっと面白いかも(笑)』

エ「いや結構面白いだろ(笑)」

二人で笑い合う。




エイジくんと二人、意外と心地いい。

いつのまにかエイジくんの笑顔が好きになってる。


真面目で器用で、ちょっとSっ気あるのに無駄にふざけたり。


一緒にいて新しいことだらけ。






クラスの出店も大盛況。大成功。


朝はあんなにつまらなかったのに。




凄く楽しかった。





既にこの日には、気持ちが変わっていたのかもしれない。






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