14. ページ14
.
気がつけば無地の白い天井。
何故か暖かさがあって。
横を見れば私と手を繋ぎながら寝ているキヨ君。
助けに来てくれたんだ…
寝ている顔、可愛い。
体を起き上がらせようとすると、頭に鋭い痛みが走る。
『いててて…』
キ「A！？」
勢い良く起きて、私の頭を撫でる。
キ「大丈夫？」
『うん……ありがとう』
キ「もっと早く気付かなくてごめん」
『ううん。何で分かったの？』
キ「Aが倒れてたの、部室の隣の教室だった。最初は喧嘩かーと思って気にしてなかったんだけど、自販機に行こうとしたら目の前をAのクラスの人が通って。一人だったから、もう一人が気になって来たらいた。」
『あぁ、そうなんだ…。』
キ「何言われたの」
キヨ君の真剣な顔、初めてちゃんと見たかも。
ちょっと怖いくらい。
『ううん。大丈夫。なんでもない』
キ「何でもないわけ無い。こんなに傷つけられて…」
私の手をまた握る。
キヨ君にこんなに悲しい顔させたくない…
私の軽はずみな行動で色んな人を傷つけちゃった。
『キヨ君、ありがとう。キヨ君が手を握ってくれるだけで、幸せ。』
これは心の底から思っていること。
キ「……。いつでも頼れよ」
無理に聞こうとせずに私のこと考えてくれて。
私のことを優しく包んでくれる。
『ありがとう……』
自然と涙が溢れてくる。
凄く怖かった。
キヨ君はとっても暖かくて
本当に太陽みたいな人だなと改めて思う。
頭痛は相変わらずだけど
太陽のような君のおかげで、心はじんわりと温まっていた。
私の心はキヨ君でいっぱいだ。
そして決めた。
もう、エイジ君と必要以上に関わるのは辞めよう。
ななちゃんのあんな姿にはびっくりしたけど
そうさせたのは私だし
これ以上のことをされたら
私の体は持たない。
エ「おはよう」
『……おはよ』
あぁ、ナナちゃんが見てる。こわい
エ「一時間目、テスト返し！いい結果だと言いな！」
『うん。』
エ「……？体調悪い？」
『ううん。』
心配されればされるほど
怖くて。目線が痛くて
エイジ君との思い出を消し去って、塩対応しなきゃって思ってたのに
帰ってきた数学の点数はやっぱり良くて
本当は、この嬉しさを表現して共有したい
『ありがとう！』
って叫びたい。
感謝したいのに、できない。
エイジ君、ごめん。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 91人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「キヨ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アズ - サイコーすぎました(°▽°)ドキドキしっぱなしで私の心臓大丈夫かな？笑 (2017年11月12日 13時) (
レス) id: f0ac258c69 (このIDを非表示/違反報告)
yuuka0406exile(プロフ) - やった！とっても嬉しいです！楽しみにしてます〜 (2017年9月26日 0時) (レス) id: 9a76fbafcd (このIDを非表示/違反報告)
kunihiro8(プロフ) - yuuka0406exileさん» ありがとうございます！！！！続編！考えていなかったですが、少しで良ければ出してみます！！！！！！！(楽しみにしていてください！) (2017年9月25日 7時) (レス) id: 55644c71c9 (このIDを非表示/違反報告)
yuuka0406exile(プロフ) - 最高すぎました！これの続編とか出ますかね？、、(ワクワク) (2017年9月25日 6時) (レス) id: 9a76fbafcd (このIDを非表示/違反報告)
kunihiro8(プロフ) - yuuka0406exileさん» そんな！！（泣）すごく嬉しいです！！！！！！！！投稿が遅くなってしまいすみません！！！！！yuukaさんのコメントとっても力になりました！！！！コメントありがとうございます！！！！！！！ (2017年9月25日 1時) (レス) id: 55644c71c9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：クニヒロ
| 作成日時：2017年9月5日 20時
