触れてもいいですか？【桃】

重岡 2 ページ36

.





近くのカフェに入れば、相変わらず甘いもん好きでケーキ2個も頼んでて。






ユ「来ちゃった、(笑)」





赤「遠かったやろ(笑)」





ユ「遠かったなぁ」





…やべ、心臓速い





赤「…日帰りなん？」





…俺の家に泊まればええのに、なんて思う。






…どうせオカン帰ってこーへんし。






ユ「…ううん、あのね」






…なんやねん、顔赤らめんなや






…心臓、もっと加速するやん





ユ「…こっちに、住むから」





赤「……へ？」





…こっち、ってどっちや





え？まってここ？こっちに住むん？





ユ「あはははっ(笑)うん、ここ」




赤「…へ、まって、どういう…」




ユ「…シゲに、会いたくなっちゃて」






…え？





今俺、絶対顔赤い






ユ「…シゲが嫌なら、その…」




赤「や！！！！！嫌やないで？」




ユ「……本当？」




…上目遣いはずるいやんか





赤「…むしろ」




…あかん、めっちゃかわええ





赤「……嬉しいで？」




ユ「……良かった、ちょっと怖がられるかもって心配だったから」




へへへって笑う姿が女神すぎて、見惚れてしまう




ユ「…ちょ、え？何？…恥ずかしい」





赤「…俺なんかのために、引っ越してきたん？」




ユ「そうだよ。もしかしたらシゲに彼女できてるかもとか超不安だったけど、もう我慢できなくて」




…今日やけに素直やねんけど





赤「…あかん、めっちゃ嬉しい」




…俺も。





ユ「私も嬉しい。シゲと同じ大学通えるなんて」





…え？





赤「…え？え？同じとこ通うん？」




ユ「…浪人した」




赤「えまって！？ユカ大学決まってたんとちゃうの？」




ユ「…シゲと会えない大学なんて行くかぁ！」




赤「…っもぉ〜、なんやねん。ユカそんな俺のこと好きやったっけ？」




ユ「好きだよ。めちゃくちゃ。Aしか見てなかったけどね。シゲは。」




赤「…そりゃAは大切やったけど…。ユカの方が目離せんかったわ、」




ユ「…え？なんで？」




赤「…ユカは男友達多いねんもん。もう俺のことなんて好きちゃうやろなってずっと思ってたんやけど」




ユ「…なわけないじゃん」




あまりに真剣な目で言うから、心臓が跳ねる。





.

重岡 3→←重岡1

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す