触れてもいいですか？【桃】

33 ページ33

.




緑「…やったこと、ほんまに最低で、人としてやったらあかんことで。…Aにトラウマ作てしまったし、シゲとユカとの友情も崩れて。

…俺、ほんまに何やってんねやろな…？嫉妬して、Aのこと手に入れたなって。…今日も、小瀧くんがしてないキスを先にしてやろうとか思って。

…俺のもんになればええのに、って。…ごめん。考え方がまずおかしいねんな。…A、怖い思いさせてほんまにごめん。もう関わらへんから。」



…深く下げた頭のまま、力強い声で言う神ちゃんさん。







『ともくん、顔上げて』





緑「…無理や、」





『いいから』





顔を上げたら、涙を流してて。





『…好きって気持ちは、…嬉しいかな。…けど、ごめんなさい。私には宇宙一かっこいい彼氏がいるので、お付き合いできません。勿論キスもできません。』




『されたことは、忘れられないけど。…楽しかった日々もちゃんとあるから。…友達として、毎日楽しかったから。…友達として、よろしくお願いします。』





緑「…へ？」




ユ「え？A？だめだよ、何言ってるの」





『…私もすーーーっごい怖いけど、…望いるし？(笑)…いざとなったらね、今日みたいに。(笑)』





桃「…ぶん殴るで。(笑)」






『ともくんを避けてばかりじゃダメだと思う。…向き合っていきたい。じゃないと、いつまでも人に触れないままだし。』





ユ「…A」





『ともくんが反省出来ない人で、再犯の可能性ありだったら、そりゃもう避けるべきだし向き合うも何もないけど…、ともくんは大丈夫だって、信じてるから』





緑「…A」





桃「もし再犯しそうだったら俺が一発やるんで」




『私も一発平手打ち』




桃「痛そうやったわぁ〜さっきの。バッチンって音したで？(笑)」




『手、痛い(笑)』






…Aがええならそれでええ。





Aが許すなら、俺も許す。





…俺も、神ちゃんさんはもう再犯しないと思う。





目の前でキラキラの綺麗な涙流しとるから。







.

34→←32

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す