触れてもいいですか？【桃】

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体育終わりに




ちょっと流星と話盛り上がって、教室に戻るの遅なって。




…女子みんなおるのに、Aおらんくて。




…まだ着替えに時間かかってるんかな…？





お弁当の時間やし机くっつけようと思ったら、Aの机の上に紙が置いてあって。




…なんやろ？





いや見るのあかんかも知れないけど、見たい欲が…！！！！！




ええい！見ちゃえ！！





“昼休み理科室に来て。誰にも言わんといて”





…理科室、めっちゃ人通り少ないとこ、





ユ「…あれ？Aは？…え？」





手を拭きながら戻ってくるユカさん。





紙を見れば一瞬で青ざめる。





ユ「…字、神ちゃん」





桃「…うそ、あかんっ、」





ユ「行かなきゃ、今すぐ」





二人で教室を飛び出して理科室に行く。





…くそ、なんで俺今日に限って。





ついてドアを開けるも、二人の姿はない。






ユ「…どうしよっ、手分けして探そう？」




桃「おれこっち行くわ！」





…どこにおるん！！




…ドアを勢い良く次々と開けても、おらんくて。




…、なんでや、なんでおらんの！





…俺が守るって決めたのにっ！重岡から託されたのに…！！！






多目的室を開ければ、窓に押し付けられてるAと、近付く神ちゃんさん。





桃「おい！！！！！！！！！！」





ゆっくり振り返る神ちゃんさんと、ぽろぽろ泣いてるA。







緑「…あとちょっとやったのに」





残念そうにため息をつく神ちゃんさん。





『の、望…』




潤った瞳で。真っ赤な目で。







あかん、耐えられへん。









勢いよく神ちゃんさんを殴る。





緑「…ってぇ、何すんねん」





『の。のぞむ。いいの、』





桃「あかん。Aは良くてもあかん。…おい、どう言うつもりや」




緑「そのまんまや。キスしようとしたんや。」





肩を震わせながら腕に抱きついてくるA。






…ここまで怖がってるのに、なんで無理矢理…






桃「…言うたやろ、俺のAや！お前が手出してええ女の子ちゃうねん！！」




緑「…うるせぇな、さっきから」




…豹変したように、立つ神ちゃんさん。




緑「…お前のもん？そんなんどーでもええねん。俺はAのことが好きや、やから手だした」




もう一度殴ろうとすると、先にバチンっという音。




…A…！？



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