触れてもいいですか？【桃】

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『あはははははっ(笑)望、あっははは(笑)』




桃「ちょまって！？さいっあくや！(笑)」



アイスを服に全部落とした俺にめっちゃ笑っとる。




『あははっ(笑)本当に面白いね』




桃「笑うなやぁ〜困っとんねんからぁ(笑)」




『洗い行こっか(笑)』





水道で洗って無事ビチャビチャになったけど、まぁ気にせず、また2人で歩きはじめる。




『…望』




桃「んー？」




『…ありがと。望といるとね、楽しくて、幸せで、世界がキラキラして見える』




…って、キラキラした目で俺を見上げる。





桃「…ふふ、そっか。…それは俺もやで？…今めっちゃ楽しいもん」




そういえば、ほんまにほんまに幸せそうに笑う。




俺を見上げてたからか、足がもつれてこけそうになるA。




『わっ、』




桃「おっと、」





Aの体を支えて、なんとか止めれた。





桃「…も〜(笑)ちゃんと前みて歩き？(笑)」






…ん？





…下を向いたまま、動かないA。





桃「…どうしたん？」





“お願いがあるねんけど”






桃「…！！！！！！！」





重岡のお願い






震え始めるAの体。





桃「…A…！？」





過呼吸みたいになって、ぼとぼと涙を落とし始める。




桃「…大丈夫…！？」





あかん、重岡もユカさんもシフトが…





…触れられへん、落ち着けられへん…！





『…っ、ごめんなさいっ…ごめんなさいっ…』





Aが顔を上げれば





“怖い”




って目。俺を全面的に拒否してる。




ズキ、と心臓が痛む。






桃「…A、」




そう呼びかけたのと同時に、頰に鋭い痛みが走る。





いつのまにか床が目の前で。





赤「っっこたき！！！！！！！！っざけんな！！！！！なんでっ、なんで守れへんかったんや！！！！！！！」





桃「…ってぇ」





赤「最低や！！！お前を信じた俺がアホやった！！！！」




そう怒鳴りながら泣く重岡と、その重岡の胸に飛び込むA。





…なんや、この気持ち。





赤「…もうAに近付くな」





そう言い残し、Aを支えながら歩いていってしまった。





…じんじんと音がなるほど痛む頬を手で抑えた。





…触るなって、言われたのに…。





“Aだけやなくて小瀧も傷つくから”





…重岡の言う通り





心臓、ズキズキしてる、






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