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何か音がして、いつのまにか寝ていた意識を取り戻して目を開けると、望くんが帰って来ていた。
桃「起こした?ごめん。体調は?」
『ん、普通かな』
桃「そっか。ゼリー食べれる?」
『食べれる』
ゼリーを食べさせてくれようとしたけど全力で拒否って、ゼリーを食べた。
熱さまシートの冷たさが気になくなり始めた時、望くんが口を開いた。
桃「あんま深く考えたらあかんよ。俺は、シゲの気持ちはAにあると思う」
『ほんま?』
桃「おん。」
望くんにそう言われると、本当にそうなのかも、と思える。
『私、大毅の事誰よりも好きな自信あってん。……せやけど、違うって今日気付いた』
桃「なんで?」
『きっと大毅の事をほんまに好きな人は、大毅が好きな人と居ったら祝福するんやと思う。大毅の気持ちが一番やからさ』
でも、私にはそれができなかった。
『私は、結局自分の気持ちが優先されてんねん。大毅が他の女の子と話してるだけでめっちゃ嫌な気分になるし、大毅やって私だけを見てくれたらええのに、とか思うねん』
ナナちゃんの事、応援してるとか言っても、心ではそんな事全く思ってへん。
『ほんまは、ナナちゃんのお誘いを断って欲しかったっ…!』
いつまにか溢れていた涙を、綺麗な指が拭ってくれた。
桃「俺やってそう。Aとシゲの恋応援してるって言っても、ほんまはAの気持ちが俺に来おへんかなってずっと思っとる。」
『……へ。』
桃「今やって、こんな弱ってるAを前に、結構理性きてんねん。キスしたい、とか」
『…へ!?』
桃「せんよ!?せぇへんけど。皆そうやって。好きな人には自分だけを見て欲しいって思うのは普通やと思うよ。気にせんでええから」
『そ、うだよね。ありがとう』
桃「あぁもうほんまかわええな!俺が彼女にそんな事言われたらめっちゃ愛すのに。シゲわかっとらんわぁ」
そう言いながら優しく包んでくれて、背中をさすってくれた。
望くんはどこまでも優しい人だ。
その望くんに甘えてしまってる私は、どこまでも黒い人だ。
こんな黒い気持ち、いらない。
そう思っても、今目の前にある温もりを取られたくなくて、望くんの背中に手を回した。
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kunihiro8(プロフ) - りほさん» 本当ですか!?良かったです…!!!!!ニヤニヤしながら読んでください!笑 ありがとうございます!元日にちょっと大きなイベント起きちゃったりするので楽しんでいただけると嬉しいです!コメントありがとうございます!!!!!!! (2017年12月27日 0時) (レス) id: 62485841c2 (このIDを非表示/違反報告)
kunihiro8(プロフ) - みかりんりんさん» わぁぁあよかったです!!本当にうざくないか心配でした(;_;)嬉しすぎるコメントありがとうございます!これからもなるべくハイスピードで更新するので楽しみにしていただけると嬉しいです!コメントありがとうございます!!! (2017年12月27日 0時) (レス) id: 62485841c2 (このIDを非表示/違反報告)
りほ(プロフ) - たくさんの更新、もうウェルカムです!元日、カウコンの名残を感じながら、いつものようにニヤニヤしながら読ませていただこうと思います!これからも頑張ってください! (2017年12月26日 17時) (レス) id: 543b5fc0c2 (このIDを非表示/違反報告)
みかりんりん - たくさん更新していただけるのにウザいだなんて思う訳ないじゃないですか!!! むしろ、すごく嬉しいです(≧∇≦)キュンキュンさせてくださり本当にありがとうございます^▽^/ (2017年12月25日 23時) (レス) id: fb90a072c3 (このIDを非表示/違反報告)
kunihiro8(プロフ) - まほさん» 初めまして!!ありがとうございます!!!本当ですか?良かったです(;_;)クリスマスのお話楽しみにしていてください!!!!!うわぁめっちゃ嬉しいです!ありがとうございます!コメントありがとうございます!!!!!!! (2017年12月24日 21時) (レス) id: 62485841c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:クニヒロ | 作成日時:2017年12月17日 6時