春色無鉄砲ガール2【赤】

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文化祭も近付いたある日の昼休み。




ナ「重岡くん、ちょっとええかな…？」




大毅はナナちゃんに連れられた。





なんとなく、告白なんかなぁなんて思う。





ユ「告白かな？」




青「そうなんちゃう？顔真っ赤やったやん」




『ほんまかわええよなぁ。ナナちゃん。叶いっこないやんかぁ。』




桃「そんなことないで。俺はAの方がかわええと思う」




『相変わらずお世辞上手いなぁ。せやけどナナちゃんには勝てへんわぁ。付き合うんかなぁ。』





多分付き合うんやろなぁ。




すぐ映画行けちゃう仲やもんなぁ。




付き合うたら私の気持ちどうなるんやろ。




今まで通り接せるんかな。





ユ「A大丈夫？顔色悪ない？」





『んー、ごめん。外の空気吸ってくる』





なんとなく教室の空気が苦しくて、屋上に向かう。





私の予想では裏庭での告白だと思うから、屋上やったら合わへんし。





なんでこんな冷静なんやろ。





人間は、焦ったら意外と頭働くんかな？





屋上のドアを開けて、青空が広がったと共に






「文化祭、一緒に回りたい」





ナナちゃんの声がきこえた。




続きをきかないわけがない。






赤「……ええけど」






いけないものをきいてしまった。




静かにドアを閉める。





「やったぁ！！ありがとう」






ドアを閉めても聞こえる声。





ききたくなかった。





なんでこんなに胸が痛いんだ。





痛くて痛くて、今にも崩れそうだ。




嫌だ。なんで。

なんでナナちゃんは大毅と回れるの？





私の方が先に約束したのに。




そんな嫉妬さえ出て来てしまう。





もうなにも考えられない。





考えたくもない。




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