アイドルは私にとって別世界の住人でした。[九条天]

2話 ページ2

それから数日後。


ライブの日となりました。



流石にアイドルのライブに行くんだから、少しは可愛いカッコを、！！と思い、少しお洒落してみた。


凄く恥ずかしい。何故か。





「A！！ こっちだよ！！」とわんちゃんのようにはしゃいでいる彩依に手を引かれながら会場に入っていく。



彩依まじ可愛い。




「私たちの場所は此処だよ！！」



「立ってみるんだ〜？」




彩依に案内されたところに、たってはステージを眺める。


凄く大きくてビックリしてしまう。



私があんな所で歌ったり踊ったりはできないな〜………クラスの前で話すのも苦手なのに。

たくさんの人の前で歌ったり踊ったり。楽しそうにできるアイドルってちょっと変人？ 物好き？


おっと。これは失礼だ。




「そういえば、彩依って、TRIGGER…？の中で誰が好きなの？」




先程、彩依から渡されたTRIGGERのファンブックを開け、メンバーの欄を見る。


わーすごい。うちのクラスの男子よりは何倍もイケメンだぜ…各社社会だね……恐ろしい！！





「んとね！！ この人！！」





私が脳内で変なことをしていては急に彩依が、私が持っていたファンブックを覗き込んできてびっくり。

そして彩依は茶髪の男子を指さした。





「…十 龍之介さん？」




「そう！！！」






私が名前を呼んで尋ねたら満面の笑みを浮かべて頷く。

そして、その龍之介さんについて長々と説明し始めた。


正直よく分からないのですぐさま止める。






「その龍之介さんって人、彩依がそんなに好きになるんだったら、凄くかっこいい人なんだろうね。ライブ、楽しみだな〜！」




へらっと告げてはまたファンブックに目を向ける。



彩依がこんなにハマるTRIGGERというアイドルユニット。




ちょっとライブが楽しくなってきたかもな？

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