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.A side
「A、帰ろ〜」
帰りのHRが終わって
皆がぞろぞろと教室を出始めた午後4時
帰り支度を爆速で済ませたイソに
いつも通り声を掛けられた。
『ごめん、今日図書室』
「あれ、今日からだっけ」
『そうだよ、朝言ったでしょ』
「忘れた」
『なんだと』
うはは、と笑う姿を横目に
通学カバンにノートと教科書を突っ込んで、
帰り支度を整えていく
忘れ物がないかチェックして
カバンを肩にかけてから、
途中まで一緒に行こ、とイソに声を掛けて
まだ数人が残っている教室を出た。
廊下を歩き出してすぐ
図書委員なんてよくやるねぇ、なんて
気怠そうに呟くイソ。
『イソもやってるじゃん。美化委員』
「私のは楽ちん委員会だもん」
『そう？』
「そうだよ。
毎週放課後1時間勤務なんてやってられんもん」
うえ〜、と舌を出しながら
嫌そうな顔で肩をすくめる姿に
確かにイソみたいなタイプは
じっとしてられないかもな、なんて思ったり。
でも私はじっとしてるのが好きなタイプだし
意外に思われることが多いけど、
月に3冊は本を読むほど本が好きだし
図書室って場所もなんか憧れで
委員会が許される2年生になったら
絶対に図書委員になろうって決めてたから
『ずっとやりやかったし、好きだからいーの』
「そういうもん？」
『そういうもん』
ふーん、と興味なさげに鳴らされた鼻
興味ないでしょ、なんて軽口を叩いていると
あっという間に図書室の前。
「じゃ、また明日ね」
『ん、また明日』
「ペアの人、イケメンだといいね」
『女の人かもしれないよ』
「祈るのはタダ」
『確かに』
最後の最後まで軽口を叩いてから
ひらりと手を上げて遠ざかる姿を見送って
よし、と図書室の扉に向き直る。
確かに、イケメンの先輩がいいな
だって図書委員はペアの当番制
基本的に2年と3年で1人ずつ選ばれて
その2人で毎週決まった時間に仕事をするのだから
もしかしたらもしかして、
ちょっとした青春ラブストーリーが……
なんて、望みの薄い妄想に
口角がだらしなく上がっちゃうのはJKの性。
淡い期待に胸を躍らせながら、
上がった口角はそのままに
手をかけた引き戸を開けて、図書室を覗き込んだ。
『失礼しまーs………………………え、』
「………」
途端に目が合う、銀髪の男。
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おバカな莉久(サブ) - 初めまして！この小説面白いです！いつも画面で見る笑顔のSUGAと間逆だけどそこがいいって言うか。何よりギャップよきよきです！←私は最近ハマッタばかりですけど(笑) (2022年2月18日 23時) (
レス) @page3 id: ddd40ab2e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たちばな | 作成日時：2022年2月17日 21時
