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「おいオビ。そろそろ戻るぞ」


「はあい主」


白雪は外へ出たらしい。
トロウと何やら楽しげに話していたオビが手で応じ、こちらへ歩いてくる。
何故かトロウも付いてきていた。


真ん前で立ち止まったトロウを見上げる。
ここまで近寄ると、消毒液の中に混じる甘い匂いを嗅ぎ取ることができた。
どこか人を誘うような蠱惑的なそれは彼女の付けている香水だろう。

にっこりと笑う。と、その顔を寄せてきた。
むせ返るような甘い香りの中、額に温かいものが触れた。
「お」誰かの驚いた声が聞こえた。


「お兄さんにも『お気持ちだけ頂いておく』おや残念。じゃあ剣士様に挨拶してこようか」


断るゼンに口ぶりだけ残念がった彼女が、じゃあねと姿を消す。

不意にオビが手を叩いた。その音にぼうっとしていた意識が戻ってくる。
危ない。無意識のうちに彼女の背中を目で追いかけていた。


「お前の知り合いって感じだな?」


「……常習犯だね、あれ」


はははと笑うだけで元裏稼業は否定しなかった。

夜会でならより一層の効果を発揮するんだろうなと、しっかりうつってしまった残り香に確信する。


__間も無くミツヒデの驚く声が聞こえたのは言うまでもない。

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設定タグ:赤髪の白雪姫 , オビ   
作品ジャンル:アニメ
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七草(プロフ) - 紗夜さん» お返事くださっていたのにすみません!!全く気付いておりませんでした!己の睡眠欲に負けないよう頑張ります!ありがとうございます!!! (2021年8月16日 10時) (レス) id: 36eff566e0 (このIDを非表示/違反報告)
紗夜(プロフ) - 続きを…続きをください! (2021年6月26日 4時) (レス) id: 5c2d649dea (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:七草 | 作成日時:2021年5月4日 20時

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