120 合流 ページ27
消毒道具あるかなと探していたら。
角を生やした王子様が立っていた。
「うわっ」
後ずさる身体は誰かとぶつかって止まる。
恐る恐る振り返ると呆れ顔のミツヒデと目が合った。
一体どこから。
「どうかした？ってうおっ」
窓から現れたオビが驚きの声を上げる頃には白雪も木々も集まっていて。
逃げ場の無いように包囲された。
そう感じるのは後ろめたさによるものか。
一歩。腕組みしたゼンが前に出た。
不機嫌を隠そうともせずすっと目を細める姿は彼の兄によく似ている。
思わず隣に立つオビの裾を握った。
「で、何か言うことは？」
「「すみませんでした！！」」
＊
綺麗に曲げられた背中に浴びせられたのは大きなため息。
「顔を上げて良いぞ」
怒りの色は含まれていないその声にそろりと顔を上げると。
「いっ」「でっ」
輪っかを作った細い指が2人の額を弾いた。
揃って額を押さえるA達を見るゼンは呆れた顔はしているが、もうあの背筋を凍らせる表情はしていない。
「怪我は？」
「おでこが痛いです」
「それは何より。
オビ、お前は治療してもらえよ」
Aの訴えをまるっきり無視したゼンが目線をやった先には白雪がいた。
黙ってこちらを見ている。
何とも言えない圧を感じたのはオビも同じだったのだろう。「あ、はい」と素直に彼女の方へと歩いて行った。
「じゃあ俺たちは外で待ってるぞ」
「あ、私も行」
「お前はここだ」
去って行くミツヒデ達に着いていこうとしたが、首ねっこを掴まれて引き止められた。
やっぱりまだ怒ってる。
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七草(プロフ) - 紗夜さん» お返事くださっていたのにすみません！！全く気付いておりませんでした！己の睡眠欲に負けないよう頑張ります！ありがとうございます！！！ (2021年8月16日 10時) (
レス) id: 36eff566e0 (このIDを非表示/違反報告)
紗夜(プロフ) - 続きを…続きをください！ (2021年6月26日 4時) (レス) id: 5c2d649dea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：七草 | 作成日時：2021年5月4日 20時
