ハツコイ。 (ページ2)

今日:17 hit、昨日:10 hit、合計:2,894 hit

いつもの余裕さページ2

そんなこんなで、2週間ほど、経ったある日。

ハル「ご無沙汰しております…ご令嬢様♪」

彼、ハルは不敵な笑みを浮かべた。
彼の瞳に吸い込まれるかのように、私は息を呑んだ。

『えっと、』

いつものような社交辞令がうまく出てこない。

ハル「どうしたんですか？いつもの余裕さ、ないですね」

カラッと彼は歯を見せて笑った。

『痛いとこ、つかないでもらえる…！？』

少しだけ二人の間に笑みが溢れる。

ハル「ホストクラブ、もちろん来てくれますよ
ね？」

自信しかないといった目でこちらを見る。

宮本「ﾅﾏｴ様、前のようになるくらいなら、いかないほうが懸命な判断だと思いますが…」

私の専属の執事である宮本が小声で私に伝える。

『いい、行く。私、この人の成すこと全て見ていたいの。』

ふわりとこぼれた笑み。

目の前のハルという男は少しだけ口角を上げて、あとは獲物というお金を狙う顔をしてこちらを見た。

なんだか、少し、寂しかった。