ハツコイ。 (ページ1)

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それはまるでページ1

『噂、聞いたわ。ヨリヌキ、中々うまく言ってるらしいわね。すごいじゃない。』

ハル「あざす！！てことで、俺らに出資してください！」

3人同時に頭を下げられた。
私はゆっくりと瞬きをする。

『杞憂でしたら申し訳ないけれど、なにかいい稼ぎ方でもあるのかしら。あなたたち、そうは見えないのだけれど。』

若い社長さんと眼鏡の子がたじろぐ。

ハル「俺がナンバーワンホストになってヨリヌキで今月は二千万円✌稼ぎます」

ホスト、その言葉に昔の記憶がよぎる。

『…ホスト』

彼が、ゆっくりとこちらへ歩いてくる。そして耳元で言った。

ハル「もう一回ホストにはまって、次は俺から抜けれなくなってみません？」

『…ふふ、面白いこと言うわね。』

胸が高鳴るとは、こういうことだろう。私の口角は自然と上がった。
二人が取り残されてポカンとした顔をしている。

『わかりました、あなた達に出資します。』

ハル「あざーす！！」
ガク「あっ、ありがとうございます…！」
凛々「ありがとうございます！」

『もちろん、条件もあるわよ。
あちら側からの条件が2000万なのよね、そうね、じゃあ…2500万…いや、3000万、1ヶ月で稼げたら、私から出資するわ。』

ここで諦めてくれるだろうと思ったからキッパリと宣言する。
けれど、たじろぐのはやはり二人だけ。

ガク「えっ、…」
凛々「そんな…」

ハル「わかりました、やってみせます！」

思わず笑みがこぼれた。

『聞いていた通りのおかしな人ね。No.1ホストが新しくできることを心から願ってるわ。』

私は鋭く広角を上げて笑った。

天王寺陽。
彼があまりにも面白くて、一晩中彼のことしか頭になかった。

それはまるで、恋したみたいに。