【お兄ちゃんの友達】真弓孟之 ページ6
兄「こいつ、真弓孟之、俺がいつも言ってる“たけ”な」
そう紹介されたのは去年の秋のこと。
お兄ちゃんの友達が泊まりに来ると聞いていて、可愛いパジャマを出してみようかなとか考えているうちに、友達って人が来た。
何人か来るのかと思っていたら、真弓さん一人だけで、少し拍子抜けした。
それにしてもかなり顔立ちが整っていて、なんだか緊張してしまった。
笑った顔が素敵で、ちょっとスベりがちな人だな、と思ったのを覚えている。
あの日から真弓さんは何度かうちに遊びに来るようになった。
はじめは真弓さんと呼んでいたけれど今では兄のようにたけくん、と呼んでいる。
そんなある日のことだった。
8時すぎ、ピンポーン、と無機質な音がなる。
両親は旅行中なので部活帰りの兄だろうと思い、今行くーと適当に返事をして、玄関へ向かう。
もちろん、来客だとは思っていないので、下着の紐が見えるようなダル着。
ガチャリとドアが開く。
チャイムを鳴らした人と、バチリと目が合う。
たけくん…！？
彼の視線が少しだけ下に落ちて、すぐに顔を上げた。
思わずぎゅっと服を上げる。
真弓「ぁ、ごめ、ん…！」
「いや、悪いの、私だし、、！確認しなかったから、、！！」
二人の間に気まずい沈黙が流れる。
真弓「今日、お兄ちゃんとか、親御さんとかおるん…？」
彼が恐る恐る尋ねてくる。
「両親は旅行、で、お兄ちゃんは、部活、、。」
真弓「…そうなんや」
不意に電話が鳴る。
ごめん、とことわりをいれて電話に出る。
お兄ちゃんだったので、スピーカーにした。
〈おう、元気してるー？俺今日彼女の家泊まってくからよろしくー！お前一人でも元気にやれよー〉
と言って一方的に電話が切られた。
最悪。
なんてタイミングに、なんて電話をしてくるんだ。
「たけくん、！
も、もしあれだったら、遅いし、と、泊まっていきますか…？」
一方的な恋だけど、二人で泊まるとか、ちょっとだけ夢だった。
真弓「…そんなん、期待してまうやん…
Aちゃんは、たけでええの…？」
こくりと頷くと、彼は嬉しそうな顔をして私の頭をくしゃりと撫でた。
その後どうなったかは、
兄の「え！？付き合った！？いつの間に！？」
という反応で十分伝わっただろう。
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
関ジュの中でたけ最推しなんです…！！
【モテるあいつより】西村拓哉→←【かっこいい定員さん】佐野晶哉
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作者名：くも | 作成日時：2023年9月18日 0時
