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第8章 ページ10

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「信じてなかったんですか!?」

「信じてないわけじゃなかったんだけど、ほんとなのかなぁって」

「…お喋りはそこまでみたいだな」

「みたいだねぇ」


鬼とは違う別の匂い

だけど、それは敵なのだと分かる


『敵、ですね』

「こここここ、こわいよぉぉぉおお、なんか変な音するしぃぃいいい」

「腹が減るわ」

「…腕が鳴る、でしょうが」

「来るぞ!」


薬研くんの合図とともに襲いかかる化け物

私達が刀を抜くのと同時に3振りは攻撃を繰り出した


「フェイントに見せかけて攻撃!」

「会心の一撃、柄まで通ったぞ!」

「その腕、貰った」


流石、私たちの先輩とでも言うのかそれぞれ一撃で倒していく

私達にも出来るのかな


「まだ来るみたいだよ」


出来るのかなじゃない、するの

出来るようにするの


「ぐわぁぁあ!」

「獣の呼吸 参ノ牙 喰い裂き!!」

『流石、伊之助様の刀だね』

「うわぁぁぁあん!伊緒でもいいから、私を守ってよぉぉぉおお」

『春雷、しっかりしなさい!私達みんな初めての戦いなんだから!』


そう言っていると少し私達と離れた春雷の元に敵が迫る

それに気づいたのは少し遅かった


『春雷!後ろ!!』

「!!」


刀同士がぶつかる鈍い音

弾かれたのか、春雷は木のそばで気を失ったように倒れていた

善逸様と同じなら春雷は大丈夫


「え?…ちょ、あれ気失ってない!?」


加州さんが春雷のそばに駆け寄ろうとした瞬間

春雷はおもむろに立ち上がった


「!?」

「雷の呼吸 壱ノ型 霹靂一閃」

「ぎゃぁぁあぁあ!!」


ーープツン


「っは!!なになになになになに!?え?加州くんがやったの!?」

「は!?いや、俺じゃなくて!!」

「やっぱ初期刀は強いんだねぇぇえ!!」

「もう俺、この子達わけわかんない!!!」


加州さんが発狂しているのを横目に私と伊緒は背中を預けながら戦う

伊緒は獣の呼吸

春雷は雷の呼吸

それぞれ、元主様の呼吸を使えた

ということは私はきっと水の呼吸


伊緒「ほんと、うじゃうじゃキリがないわ」

『…でも、匂いはだんだん薄くなってきてる』


努力の塊のような人が習得した呼吸を私にもできるのか

嗅覚、技、全てが貴方を思い出して辛い


炭治郎様



.
.


「いつも守ってくれてありがとう」


いつの日かただの刀の私に優しく触れ"ありがとう"と言った貴方の姿を思い出す

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凛音 - 本当に面白いです!続きがめっちゃ気になります!頑張ってください! (2月6日 8時) (レス) @page26 id: 0943923905 (このIDを非表示/違反報告)
kumo(プロフ) - 水月さん» わぁぁぁあ、こんな駄作にコメントありがとうございます(TT)励みになりました!頑張りますので、よろしくお願いします(o^^o) (2020年5月8日 14時) (レス) id: 5e86565bcf (このIDを非表示/違反報告)
水月 - 凄く面白いです!これからも更新頑張ってください!応援してます! (2020年5月8日 14時) (レス) id: 13085b09f2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:kumo | 作成日時:2020年4月20日 17時

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