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第3章 ページ5

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ある場所に近づくにつれて美味しそうな香りが私たちの鼻をかすめる

なんだろうと匂いに集中すると、私達にとってはある意味危険(・・)な香りがしていた



「…このパチパチ弾ける音と…」

『野菜や海鮮…それに油の匂い…まさか…』


天麩羅……だろうか?そう考えが一致したのか

私と春雷は顔を見合い伊緒に視線を向ける

伊緒はこの匂いが天麩羅だとは気づいてない様子だった


「この時間は燭台切と歌仙が夕餉の準備してる時間なんだよね。台所の場所はーっと」


加州さんはここだよーっと台所の扉をガラガラと開けると香ばしい良い匂いがぶわっと鼻をくすぐる

台所には眼帯をした男性と紫色のふわふわな髪を持つ男性がいた


「ん?ああ、加州くん!その3振り達が噂の?」

「そうそう。台所案内するついでに燭台切達にも紹介しちゃおうと思って」


燭台切と言われる眼帯の彼はそうなんだねと見た目とは裏腹に優しい匂いと笑顔をこちらに向ける

互いに自己紹介を済ませるやいなや、伊緒は突然大きな声を出し初めた

とうとう気づいてしまったか!と私たちはいつでも伊緒を抑えられるように両側にぴったりと張り付く


「この香りは、!あの、今作ってるのは衣がついたアレですか!?」


燭台切さんと歌仙さんは伊緒の突然な食いつきにビックリしたのか目が点になっている

伊緒の主様も天麩羅が大好きだった

その影響で伊緒も天麩羅が我を忘れる程、大好物なのだ

直感で分かる!


「衣のついたアレと言うのが、天麩羅の事なら作っているが…」

「ここでも夕餉には衣のついたアレが沢山食べれれるんですか!?」

「ちょ、え?伊緒ちゃん?」


目を輝かせる伊緒はイノシシのように興奮しながら今にも出せと言わんばかりな様子


『伊緒、やめなさい!皆さんが困っているでしょう! !』

「だって!衣のついたアレよ!?衣のついたアレなんだよ!?」

『衣のついたアレじゃない!天麩羅だ!』

「衣のついたアレ!ほわほわするやつ!」

『天麩羅だってば!』

「だぁぁ!うっるさいわ!!衣のついたアレでも天麩羅でもなんでもいいつーっの!あんた達の話ズレまくりだからね!」

「あんたもうるさい、ほんと紋逸様に似てるわね」

「私の元主様の名前は善逸様!我妻善逸様!」

「…紋逸様」

「善逸様じゃぁぁあぁあ!!」

「え?なに、この3人組」


どうにか騒ぐ2人を止めて、私は燭台切さんと歌仙さん、突然の私たちの豹変ぶりに驚いている加州さんにも謝った

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凛音 - 本当に面白いです!続きがめっちゃ気になります!頑張ってください! (2月6日 8時) (レス) @page26 id: 0943923905 (このIDを非表示/違反報告)
kumo(プロフ) - 水月さん» わぁぁぁあ、こんな駄作にコメントありがとうございます(TT)励みになりました!頑張りますので、よろしくお願いします(o^^o) (2020年5月8日 14時) (レス) id: 5e86565bcf (このIDを非表示/違反報告)
水月 - 凄く面白いです!これからも更新頑張ってください!応援してます! (2020年5月8日 14時) (レス) id: 13085b09f2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:kumo | 作成日時:2020年4月20日 17時

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