２９話 きょうのわんこ ページ36
一方その頃桜羽は、厳しい尋問を受けている……
と思いきや、
桜「だーかーらー！！僕は何もわからないって言ってるでしょ！！！」
進「…ほら、ボスの顔とか＿＿」
桜「知ってるわけないでしょ！！何回言えばわかるの？馬鹿なの？」
質問の声を遮って逆に刑事に対して剣幕をたてる桜羽。
聴取を受けている紅月悠佳の部下、
進太郎はマジックミラー越しで見ているはずの上司に対して腕でバツ印を作った。
悠「はぁ……やはり駄目か」
陽「なかなか頑固な子ですね」
悠「いや、あれは本当に知らないんだろうな。でなければ、謎の組織なんて言われないだろ」
構成員でさえボスの顔のみならず他の構成員、本部がどこにあるのかも知らない。なるほど、マジで厄介な獲物だなと悠佳は思う。
悠「流石にすぐに尻尾を現してくれんか……」
どうしたものか……と悠佳はひとりごちる。手を顎に当てて思案していたところ取調室から半べそかいた進太郎が出てきた。
進「もう俺ダメっす。あの子メチャクチャ怖いっすよ…ｸﾞｽｯ」
陽「泣かないでください先輩」
そう言って陽菜は進太郎にかわいらしい花の刺繍が入ったハンカチを渡す。桜羽と違い後輩の暖かいやさしさに涙があふれるばかりでなく鼻水が垂れて号泣してしまった。
進「ありがとおおお！ヒナっちいいい！！」
叫びながら渡されたハンカチをティッシュ感覚で鼻をチーンとかむ。それに苦笑いをする後輩・芹沢陽菜。もちろんハンカチは鼻水でいっぱいになっている。お気に入りのハンカチだったのに……と声には出さず肩を落とす。
悠「仕方ない。俺が＿＿」
行こう。そう言おうとしたところ悠佳たちがいる前室の扉から軽快なノック音がした。「なんだ」と悠佳が言うとそこから見慣れた顔が現れた。
悠「稲葉！」
隆「よお、悠佳！」
稲葉と呼ばれた大男はその大きな体によく合う大きな声で返事を返した。男の名は
隆「相変わらず大変そうだなお前ら！」
狭い前室に豪快な笑いが響く。
陽「こんにちは稲葉さん！」
隆「おお！いつにもましてかわいいな陽菜ちゃん。まあ俺の嫁と娘には敵わんがな！」
小柄である陽菜の頭を大きな手のひらで豪快に撫でる。
悠「どうしたんだ？なにかあるんだろう？」
隆「ああ忘れてた忘れてた！実はな……」
３０話 こりゃ驚きだぜ！→←２８話 この世に王は二つといらぬ
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とりっぴー(プロフ) - 名無しさん» 可愛いと思います！めっちゃ童顔なんで( ´艸｀) (2018年8月2日 20時) (
レス) id: d877de1a29 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 風螺かわいいイメージが湧く(´∀`) (2018年8月2日 19時) (レス) id: 8a96e91b77 (このIDを非表示/違反報告)
とりっぴー(プロフ) - 名無しさん» ありがとうございます！！！私もそのようなコメントを頂きとても活が出ます！！今後ともよろしくお願いします！(*´ω`*) (2018年8月2日 19時) (レス) id: d877de1a29 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - これからの展開にワクワクさせられます！ (2018年8月2日 18時) (レス) id: 8a96e91b77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とりっぴー | 作成日時：2017年11月2日 22時
