１３話 惡の華 ページ17
桜羽が入ってきたドアの前に、白いテンガロンハットに白衣の長身の男が立ちふさがるように飄々と立っていた。
？｢ほう…この方たちが例の…」
男は細くつりあがった目でこちらを舐めとるように見てきた。まるで獲物を狙うような目で。
深｢お前は誰だ｣
？｢おや、これは失敬。私の名は
国後蒐、といった男はテンガロンハットを取り、そう応えた。あくまで紳士然とした格好を崩さない。愛想がよさそうな笑顔でこちらを見ていた。
惡の華、というとあまりいいうわさを聞かないマフィアだと深弥は聞いている。薬の取引はもちろん人身売買、武器の密輸などをしているらしい。最近多発している子供誘拐事件にも関わっているとか。まさか、自分たちがその標的にされるとはゆめゆめ思わなかった。
蒐｢彼女も一応ここに派遣に来た構成員と聞いてましたが、はて、私が聞き間違えていたのでしょうか。なぜ、桜羽さんは彼らを助けているのです？」
どうやら一部始終を見られていたらしい。桜羽は苦虫を噛み潰したような顔をした。
風｢なんで、僕たちを誘拐なんてしたの？」
蒐｢君たちにはまだ早い話です」
蒐は優しく答えた。
すると、桜羽がピストルを手に取り引き金を引く。あまりにも突然だったので誰もが予測できなかった。深弥は当たったと思った。その通り、蒐が撃たれたかのように身体を仰け反らせている。
蒐｢…あぶないですねぇ」
誰もが当たったと確信していた。避けることが出来ない至近距離からの発砲だ。わかっていたとしても銃弾からは逃れられることなんて不可能なはず…だった。いや、彼は確かに避けていない。真っ向から銃弾を受けた。しかし、彼は平然として一言を述べた。
蒐｢私でなければ死ぬところでしたよ」
男の髪、白衣は風になびいていた。ここは室内、そんなはずありえないのだが彼は確かに吹かれていた。
蒐の足元には真っ二つに切られた銃弾一発が落ちていた。
それは、人のなせる業ではない。しかし、それを超えた能力ならある。だが、深弥はそれを信じることが出来なかった。なぜならばそれを使うことが出来るのは２０歳未満の子供だけだからだ。
蒐｢私の風の異能力を前にしては森羅万象、ゴミに等しい」
彼も一人の異能力者だった。
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とりっぴー(プロフ) - 名無しさん» 可愛いと思います！めっちゃ童顔なんで( ´艸｀) (2018年8月2日 20時) (
レス) id: d877de1a29 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 風螺かわいいイメージが湧く(´∀`) (2018年8月2日 19時) (レス) id: 8a96e91b77 (このIDを非表示/違反報告)
とりっぴー(プロフ) - 名無しさん» ありがとうございます！！！私もそのようなコメントを頂きとても活が出ます！！今後ともよろしくお願いします！(*´ω`*) (2018年8月2日 19時) (レス) id: d877de1a29 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - これからの展開にワクワクさせられます！ (2018年8月2日 18時) (レス) id: 8a96e91b77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とりっぴー | 作成日時：2017年11月2日 22時
