はじめまして、青春学園中等部の副会長です！ (ページ29)

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【13球目】マイナス思考ページ29

『なんか逃げていった？』

「そそ、そんなことないよ」

大石君は動揺しながらも慌てて答えた。

『ならいいけど...あっ！それにしてもすごいねー！あの桃って子まだ２年生よね？』

「うん、そうだよ！高倉さんよく知ってるね！？」

『私、この学校の生徒の顔と名前は全部覚えてるから。１年生はまだ半分しか覚えていないけど...』

「えっ！！すごいね！」

『すごくなんかないよ、副会長としてこれぐらいしかできないから...それに私暗記するのは嫌いじゃないから...』

副会長になって私に何ができるかを考えたとき、私にはこれぐらいしか思つかなかった。

手塚君の助けに少しでもなれるように私は、今自分にできることを一生懸命やった。

このやり方が本当に合っているのかどうかは分からないが...

『(ダメだなぁ～マイナス思考になっちゃう。)』

手塚君に生徒会に誘われたあの日から少しは自分に自信を持とうとしてきたが...

性格とはそう簡単に変えられるものではなかった。