恋模様 (ページ18)

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デート当日。

待ち合わせの駅前……

『ちょっと早く着ちゃったかな』

時計を見ると待ち合わせの10分前。

駅前の人混みをかき分けると翔太くんを見つけた。

あれ？時間間違えてたのかな、わたし！

急いで彼の元に走った。

『翔太くん遅くなってごめん！！！』

『あ、全然！まだ時間じゃないから大丈夫。俺もちょっと早く着いちゃったから』

二人並んで歩くだけでも心臓バクバクなのに

今日一日ずっと一緒にいられるのか不安だ……(笑)

『珍しいね、Aがワンピース』

『あ、やっぱり変だよね？(笑)』

『全然。似合ってるよ、可愛い。』

さらっと言った翔太くんの耳が

少し赤くなってる気がした。

それよりわたしの方が顔が真っ赤であろう。

『あ、ありが、とう』

日曜日な事もあり映画館についても人がすごい。

『ちょっと人が多くてはぐれそうだから』

と、さっと触れられた翔太くんの手に

戸惑いを隠せなかったけど、

思い切って握ってみた。

『映画館といったらポップコーンでしょ』

とキラキラとした笑顔をわたしにむけた翔太くんは
まるで子供のようだった。

どうしよう……好きが止まらなくなる。

『俺もこの映画観たかったんだよね』

あー、良かったとホッとした。

みかが教えてくれた

翔太くんが観たいであろう映画を選んだのだ。

わたしは全く洋画なんて観ないから

ちゃんと話についてけるかな。

『A洋画なんて観ないでしょ？(笑)』

大丈夫！これはおもしろいからって言われたけど

なんで分かったの？

翔太くんてまさかエスパー？(笑)