わたなべものがたり (ページ11)

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同級生わたなべくんページ11

周りでいろいろな声が飛び交う。

もう何年ぶりかと思うほどの顔ぶればかり。

『翔太～』

声をかけてきたのは中学生の時にバカやってた奴ら。手を挙げて彼らの方へ向かう。

『んだよ、かっこつけやがって～』

こいつらとはたまに会うから全く久しぶりな感じはしない。

『翔太じゃん！！』

次に声をかけてきたのはこいつらと一緒によくつるんでた女子。

『A！翔太だよ！』

と全く女として接してこなかった奴。

『お前まだ食い意地だけは天下一品だな』

『あんはもひすれないとこせんせんかわってない』

喋れてねぇ(笑)

『女なんだから食うか喋るかどっちかにしろ。ったく』

相変わらず変わってないAの隣に座った。

『でも久しぶりだね！中学以来だから…8年ぶり？』

『だな。』

ビールと大きい声で言うと

『翔太もお酒飲めるようになったんだね』

『お前なぁ、いつまでもあんなガキじゃねーわ』

とか言いながらお酒にはめっぽう弱い。

けどこうゆう場ってかっこつけたいじゃん？

『なんかほんとに皆で集まるなんて久しぶりだよね！』

『で、翔太は彼女いるの？』

相変わらず女子達は恋バナが好きだな。

『まぁ、一応な』

えー！写真見せてよーとか言いながら俺の携帯を取り上げる。

でもあいつは全然見向きもせずに違う奴らと話してる。

『あいつは？彼氏いんの？』

そう小声で女子達に問いかける。

『Aは彼氏いるよ～めちゃくちゃ優しくてイケメンの！』

ふーんと言ってみたがなんだかおもしろくない。

『翔太ちゃんと見た？食い意地だけは変わってないけどAめちゃくちゃ可愛くなったよ』

じっとあいつの方を見る。確かに。

『ん？翔太なにみてんの？唐揚げ食べたかった？』

でもこうゆうところは変わってないのな。