捌拾伍 ページ39
☆★無難に続く第3side★☆
「っとにくだらねェ。あいつァ俺んだァ。テメェらさっさと手ェ引きやがれェ」
ガンを飛ばしながら再び珈琲カップを割る不死川。実は壊すのは3つ目である。
「まあ俺もAが心の病気にかかるなんて思えねェな!煉獄に派手に賛成だ。あいつ図太いからな」
音柱・宇髄天元がアッツアツの珈琲カップに手を伸ばす。口に含んだが思いっきり吐いてしまった。何を隠そう、宇髄は元忍のくせに猫舌なのだ。やってけんのか?そんな世界で。
そんな宇髄を横目に水柱・冨岡義勇は甘露寺に出されたパンケーキに手を伸ばす。しかしこの男も内心動揺していた。何を思ったのか、いや、多分何も考えてない思うが、フォークを突き刺すのではなくナイフでパンケーキを突き刺し口に運んだ。
「あ」
何をしでかすか分からないからと、冨岡を凝視していた胡蝶。漏れた声は届かず。食べ零しが多くてかわいいと定評のある冨岡、ナイフで口を切った。突然の流血に戸惑いを隠せない。止血!と周りがバタバタする中、1人伊黒は立ち上がり厠へ行こうとした。
「別にあいつのことなどどうでもいいだろう。池に話しかけていようがいまいが関係ない。心の病だと?笑わせるなそんなものになるなど心が弱い証拠。柱の資格などない」
いつものネチネチ陰湿攻撃も忘れず。だが。
「ヴッ」
伊黒、箪笥の角で小指をぶつける。あまりの痛みに蹲る伊黒の元に心配そうに駆け寄る甘露寺。
動揺がフェスってるこの異空間。この3人だけは冷静だった。
悲鳴嶼、胡蝶、そして最年少の霞柱・時透無一郎。
「(池に鯉でもいたのだろうか……嗚呼、鯉に向かって話しかけているだけで心の病と言われるとは哀れな子だ……南無)」
「(池にメダカでもいたんでしょうかね〜)」
「(池に金魚?Aも変わってるなぁ。僕も今度見に行こ)」
伊黒に付き添っていた甘露寺が、このままでは埒が明かないと判断したのだろう。元師範である煉獄級のクソデカボイスで言った。
「今日から順番にAちゃんの様子を見ましょう!悲鳴嶼さんにクジを渡したので早い順に引いてくださいね!」
その時6人の姿は一瞬にして消え残像だけが残った。蹲っていた伊黒でさえもいつの間にか悲鳴嶼のところに並んでいる。
☆愛されてんね、霧柱━━━
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悠 - うっ、しのぶさん…好き…バタッ (2022年6月27日 20時) (レス) id: bd033ea8fc (このIDを非表示/違反報告)
uta(プロフ) - 冨岡さんがこだま...((めっちゃ分かるっっ!!! (2022年5月27日 13時) (レス) @page33 id: 7b0687ca5e (このIDを非表示/違反報告)
優兎 - なんか、できたてたてホヤホヤの蜂蜜ってエr((すみません、小5です (2021年6月17日 17時) (レス) id: 2470a19cd7 (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - dinner bornさん» ありがとうございます!嬉しいです!ありよりのありやと嬉しい……な!?(笑) (2020年5月20日 16時) (レス) id: e8088c70b5 (このIDを非表示/違反報告)
dinner born - とても面白くてついつい読み進めてしまいました。これもありよりのあり...? (2020年5月20日 14時) (レス) id: 1da8ba8178 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あかね | 作成日時:2019年12月10日 2時