今日はこんな日2 (ページ7)

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Aside

ごめんだけどもう見逃してやれないわ、って高地くんに言われて、部屋まで抱えられて戻ってきた。

出来るのにおかしい。
いや違う、出来たのに全部上手くいかない。

起き上がるとサーっと血の気が引く感じがして立ってられないし、お箸を持つ手は震えるし、うまくどこにも力が入らない感じ。普通に生活してた。全部出来てたのに。

樹「ずっととは言ってじゃないじゃん。今はベッドにいてほしいの。わかる？」

『いやだ』

樹「嫌なのは分かってるよ。でもさ、」

『ねぇ離してお願い』

反抗してなきゃ涙が溢れそう。起き上がっていられないなんて信じられなくて、何回もベッドから試しに降りて歩いてみてた。不安を消し去りたくて、早く出来ることを証明したいのに、樹が起き上がらないようにって肩を抑えてるから試せない。

京「お約束守れない子の部屋ここ？」

高「樹、大我きたよ」

樹「やっときた。ここだよ」

京「お約束覚えてる？」

『…できるもん』

京「今は出来るかなって色々試す時じゃないよ。一回ちゃんと休まなきゃどれも出来るようにならない」

『できてたもん！！ずっと！ずっと全部できた！できるから！お願い、起き上がっても大丈夫だし、トイレだってひとりで行けるの。ごはんだって自分で食べられる。こんなこと出来ないわけないの、』

いやで、いやで、一度言い出したら止まらなくなって、あんなに我慢してた涙も言葉と一緒に全部溢れた。

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