今日はこんな日2 (ページ3)

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風磨side

風「おいおいおい待てって」

『何』

風「お前どこ行くつもり」

『家だけど』

風「勘弁してよ。お部屋戻ろ？」

『…泊まるなんて言ってない』

風「もう真夜中だって。な？」

『タクシー拾うし、』

風「つーか点滴は？誰かに外してもらったの？」

『…ジャマだったから』

風「おい〜さすがにまずいってぇ…」

俺担当看護師でもなんでもなくて。なんならAのやることには口出しせずずっときたんだけど、夜勤中このクソ真夜中に顔色悪い制服姿のAが荷物持ってエレベーターのボタン押す姿はスルーできなかった。

風「ねーえ制服に血ついちゃってるから」

『え…ほんとだ』

風「落とすからこっちきて？」

『うん』

白いカーディガンに針を無理矢理抜いた時の血が垂れてついちゃってる。素直にナースステーションまで戻ってくれて、俺がタオルと洗剤用意するのを、北斗の席に座って待ってる。

風「なんか雰囲気変わったね」

『ふふ…(笑)大人っぽい？』

風「んー？そうね。やりにくいからカーディガン脱いで貸してくんない？」

『ん、ありがと』

風「寒かったらそれ着ときな？」

『借りまーす』

北斗が椅子の背中にかけっぱだった紺色のパーカーに袖を通して、俺がゴシゴシカーディガンの袖を擦るのをぼんやりした目で見てる。ちらっとPCにうつる時計を確認するとAM3時を回ったところ。静かになったAは北斗のデスクに突っ伏して目を閉じてた。

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