声優界最強姉弟5

疲れ ページ29

you side




あれから、結局江口と電話は出来ず、そして仕事の都合で会えず、と不幸が続き、3日が経った。




梅原「あ、姉貴、お疲れ」




西山「姉さん！お疲れ様です〜！」




たまたまスタジオが一緒だった裕一郎と宏太朗に会う。




「あ、お疲れ様」




西山「最近姉さん江口さんに会いましたか？」




「あー…予定が合わなくて会ってない、…何かあった？」




私がそう言うと、裕一郎と宏太朗が顔を見合わせる。




梅原「…この間江口さんとすれ違ったんだけど、やけに疲れた顔してて」




「え？」




西山「隈が凄くて、寝れてないっぽいです、だから喧嘩でもしたのかなって」




梅原「すれ違った時に挨拶しても気づかないくらいぼーっとしてたりして、俺らも聞くに聞けなくて」




私は全然知らずに、それを知って驚く。




…確かに、あれから連絡が来てない。




それに、既読もついていなかった。




電話をしても出ないし、忙しかったら申し訳ないと思ってそれ以上に電話をしなかった。




「…喧嘩はしてないんだけど、連絡しても何も返してくれないの…、何かあったのかな」




西山「…心配ですね…」




梅原「やっぱ俺がなんか聞いとこうか？」




「ううん、私が聞くよ、それ知らなかったし…、話したいこともあったから、今日江口のとこ行ってみる」




梅原「なんかあったら連絡して」




西山「力になりますから」




「うん、ありがとう」




2人にお礼を言って、私はとりあえず江口に今日家に行くね、とだけメッセージを送って、携帯を閉じた。




…やっぱり既読はついていなかった。




嫌われたかな、とも一瞬頭に過ぎったが、そのような出来事もなく、全く私自身に思い当たる節がない。




まずは話を聞かないと。




私は不安な気持ちばかり出てくるが、それを殺して、次の現場へ行った。

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