その男、犬科。~Side東堂尽八~ ページ7
俺は荒北を迎えに行くべく、新開と福を連れて隣のクラスへと足を進めていた。
そんなとき、新開が話題を自ら出してきた。
「なあなあ、靖友のクラスに転校生がはいったそうだな。」
「…俺も聞いたぞ。」
転校生かって…
「真波Aのことか？」
「ああ、そうだ！尽八よく知ってたな!」
「ああ、朝職員室まで案内したのだよ。
もう友達だな」
「へぇ…スゴいな」
…転校生と友達。まあ、自慢して損はないだろう。
そんなことを考えながら歩いていたら、すぐ荒北のクラスに着いた。
「靖友〜!!迎えに来たぞ。」
「……ん？あ!!Aじゃないか!!」
クラスを覗くと、荒北と抗議をしているAを発見した。
『…ん？あ!尽八ちゃん!!あのさ、聞いてよ!!』
「ん？なんだ？」
「……転校生と友達というのは間違いじゃなかったんだなあと、あいつ、めちゃくちゃ真波に似てるな」
おお、やはりそれを思うか。…あと、何げに失礼だな←
「それで、なんだ？」
『あのさ俺、自転車部に弟がいるから会いに行きたいんだけど…靖友ちゃんがダメって言うんだよね〜!!』
……ちゃん？
まあ良いや。←
「…ふぅ〜ん、そしたら、福に聞けば一発じゃないのか？」
『え。なんで？
…あ、そっか。部長さんなんだっけか…。』
「なんで真波が知ってんだヨォ」
『尽八ちゃんに朝教えて貰った(ﾄﾞﾔｧ』
そう、職員室へ行くときにAに教えておいたのだ。
気が向いたらこいよ、と。
『えーと、福…富、さん？
部活の見学、させてもらって良いですか？』
「ンだよ真波ィ。バレー部じゃねェのかヨォ」
『今日休みなんだって……。』
福に言いたいことを伝えながらAは荒北にそう言った。
"バレー部が休み"と言ったAはとても寂しそうな顔をしていた。
「どうするんだ？寿一。」
「…良いだろう。」
『(*°∀°*)』
ﾊﾟｱｱｧという効果音がつくくらいの明るい顔をするA。
正直犬みたいだ←
「いいのかヨォ。福チャン」
「ああ、ただ…邪魔はしないでほしい。」
そう福が告げるとAは真剣な顔をして
『勿論。
一生懸命頑張っている部活を邪魔したりなんか、しないよ。』
と言った。
俺は、コイツは部活を大切にしているんだろうな…と思った。
その場所、自転車部。~Side俺~→←その男、及川徹。~Side俺~
一言
及「今日も可愛いね!!評価…しっかりしてくれるよね？」
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作者名：ネコライス | 作成日時：2014年10月20日 23時
