雪の日、僕らは確かに永遠を誓った【竈門炭治郎】

14日 ページ14

·




「ｯｯちょっとは手加減してくれてもいいんじゃないのぉぉぉぉぉ！？！？」

「うるさい」









師範の元で教えを乞うていた時から全く変わらない汚い高音。私と善逸は実質ちょっとしかいなかったけれど、一緒にいた時間なんて関係ない。善逸は私の可愛い弟弟子だ。












「雷の呼吸 弐の型」









さっき出来損なった技を仕掛ける。肺いっぱいに息を吸い膨張させ、血の巡りを意識しながら吐く。 思いっきり地面を蹴って善逸の間合いに入る。大きく木刀を振りかぶったその時。手の力が抜けて木刀が後ろに吹っ飛んだ。
















ありえない、こんな失敗。今回はまだ修行中だからよかった。でもこれがもし任務先でだったら？鬼と対峙している時だったら？今にも食べられそうな人がいる時だったら？









足もそうだ。雷の呼吸は足を酷使する。つまり足が全てなのだ。その足が戦闘中、今回みたいに力が抜けて動けなかったら？目の前で人が死にゆくのを見てるしか出来ないのだ。









飛んで行った木刀を拾おうとしゃがんだ。しゃがんだまではよかった。しかしすぐ平衡感覚を保てなくなり尻もちをついた。









「姉貴、ほんとに今日どうしたんだよ。おかしいよ」

「善逸、ごめん。おぶって蝶屋敷連れて行って欲しい」

15日→←13日

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す