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食事を終えて、若狭くんが取ってくれた部屋に案内された。カードキーを突っ込み、ドアを開けた瞬間目に飛び込んできたのは、広い部屋。そして何よりーーー
『若狭くん、お風呂がガラス張りなんだけど』
「今更風呂について触れンの?普段はもっと恥ずかしいことしてンのに?……イテッ」
風邪の時同様、デリカシーのない発言をする若狭くんの横腹に、軽く肘鉄。確信犯だから余計にタチが悪い。
若狭くんと一緒に備え付けのクローゼットにジャケットをしまい込む。豪華なレストランで気を張っていたのか、開放感が半端ない。
ひとつ伸びをしてベッドを見に行こうとしたら、彼の手が私の手を引いた。気を抜いていた私は、されるがままに若狭くんに軽くもたれかかるような姿勢になる。
いきなり引っ張らないで、そう言おうと思ったのに。背後からの若狭くんのキスに、全て吸い込まれてしまった。
バードキスが何度も降ってきて、クローゼットの横の壁に押し付けられる。角度を変えながら食むようなキスを享受する頃には、私の腕は彼の首に絡みついていた。 無自覚の行為。暗黙の了承。
幾度となく重なった唇が離れて、少し名残惜しい。けれど目の前の男は確実に今、私を喰らおうとしている。
もう一度壁に私を優しく押し付けた若狭くんは、私の首筋に顔を埋めた。吸われてチリチリと痛むが、もう慣れてしまっていた。
若狭くんはよく私の身体に痕を残す。ここにいるのは紛れもない、私であることを確認するかのように。そして、抱いているのが自分だと実感するかのように。縋るように痕を付けるのだ。
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蘭奈莉逢瑠悲@カナリア:ルカ(プロフ) - やばい好き。これだからワカは最高なんだ (12月11日 0時) (レス) @page44 id: 4d14879615 (このIDを非表示/違反報告)
ゆんな(プロフ) - めちゃめちゃ最高でした(TдT)人生のバイブル?にします!子供4人は多いなw (11月4日 14時) (レス) @page43 id: c8a07ba8e1 (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - とちさん» ありがとうございます、友人の布教活動のおかげ(?)ですかね……絶対役に立たないけどwwwwww (2023年5月4日 10時) (レス) id: 1eabdc05d7 (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - NIKOさん» 夢主の反撃が始まりますよォ!! (2023年5月4日 10時) (レス) id: 1eabdc05d7 (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - ゆんなさん» ありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです!続けることにしました! (2023年5月4日 10時) (レス) id: 1eabdc05d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あかね | 作成日時:2022年4月19日 4時