シガーキス secondary【今牛若狭】

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背後注意

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あっという間に服も下着も取り払われる。手際がよく慣れた様子なのはやっぱり変わらない。




それからどれくらいの時間が経ったんだろう。何も分からない。ただ分かってることは、浮かされるような熱がなかなか冷めてくれないこと。あれから何度も今牛くんにイかされて、前後不覚のような感覚が私を襲っていること。




荒い息と私の霰のない声、生々しい水音だけが響く。




脳みそが、溶けそうだ。




まとまらない頭の中でそんなことを思った。行き過ぎた快感がもはや苦痛で限界だった。




『い、まうしくっ……もうや、だっ……！』




くしゃくしゃになるほどシーツを掴んで、彼から与えられるそれから逃げようとして、ようやくそこで今牛くんは愛撫をやめた。




今牛くんがゴムを付けている間に息を整えようと努める。けれど、整う前に彼は臨戦態勢に入ってしまった。




私の手を取って、指を絡めとってシーツに縫い付ける。




「挿入れるよ」





『うん……』




外見に似合わず凶悪な今牛くんのソレが中に挿入ってくる。細身に見えて筋肉質な今牛くんの身体が覆い被さる。空いた彼の手が私の頬を慈しむように撫でるから。ヴァイオレットカラーの綺麗な瞳は確かに熱を孕んでいるのに、愛おしむように細められているから。




愛されてるんだなと自覚して、実感して。そしたら何故か涙が零れた。

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