GOAL.94 ページ46
全てを理解した私は、馬鹿力で凪くんを押し退けて近くにあった誰かの英和辞典を掴んで、再び凪くんの元に行った。
『ｹｻﾅｷｬ……ｷｵｸ……ｹｻﾅｷｬ……』
「落ち着けェ！！！！！」
「早まるな早まるな！！」
辞典を大きく振りかぶった私を止めたのは玲王くんと千切くん。離して！！凪くんの記憶を消して、尚且つみんなの記憶も消すんだ！！！しかし辞典はあっさり取られてしまい、その他凶器になりそうなものは全て撤収された。
為す術が無くなった私は膝から崩れ落ち、両手をついて叫んだ。
『いっそ殺せ！！！！！！！！！！』
「ヤダよ」
呆れたような玲王くんの声。そしてどこか遠くで英和辞典の持ち主を探している声を拾った。
「この英和辞典誰の？」
「ちゅーす、俺の〜」
「乙夜かよ、電子辞書使わねーの？」
「ここ来る前に壊れた」
どうやら私は乙夜くんの持ち物を凶器にするところだったらしい。ごめんねでもそれどころじゃない。
『…ｼﾃ…ｺﾛｼﾃ……』
「A〜？戻ってこーい」
そばにいたらしい千切くんにそう言われて、ようやく顔を上げる。うう、申し訳なさとか恥ずかしさとかで凪くんの顔が見れない。
『ごめん、凪くん。事故だった、そして忘れよう』
「ヤダ」
『ヤダ？？？？？？？？？？？？』
被せ気味に凪くんに拒否された。黒歴史確定じゃん……もう忘れて楽になろうよ。
「俺は忘れる気絶対ないけど」
今度は凪くんが私に近づいてきた。彼の顔を見れないままの私は俯く。でもそれは無意味で。
目の前にしゃがみ込んだ凪くんは、私の両頬を挟んで顔を上げさせた。うろうろと視線を彷徨わせたが、真っ直ぐ逸らさない凪くんの視線に観念して、そこでようやく彼の顔を見た。
「やっとこっち向いた」
『……向かせたの間違いでは……？』
「なんでもいいけど。俺は事故だからって無かったことにはしたくない」
『は、はァ……』
凪くんの目が、これまでにないほどギラついている。その情熱をサッカーにぶつけろよと現実逃避していると、さらに爆弾が投下された。
「だって俺、Aのこと好きだもん」
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主人公 - 婦人科行ってくれ (2022年12月6日 10時) (
レス) @page31 id: 728d70a890 (このIDを非表示/違反報告)
rion20051222(プロフ) - 記憶消さなきゃのとこ、何回見ても爆笑してしまいます笑笑 神作をありがとうございます🫠🥰 (2022年11月24日 1時) (レス) @page46 id: bb474d7fe4 (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - しろごまさん» 好きです！！！！！私も愛してます！！！！！ (2022年10月1日 2時) (レス) id: e8088c70b5 (このIDを非表示/違反報告)
しろごま - あかねさんも糸師凛もどっちも愛します！ (2022年9月29日 22時) (レス) id: 1fca91c3e1 (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - れこさん» 単語で送るの流行ってるんですか好きですwwwありがとうこざいます！ (2022年9月20日 2時) (レス) id: e8088c70b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あかね
| 作成日時：2021年9月22日 1時
