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それから悟は私の元に足繁く通うようになり、私は最強の味方を手に入れた。当然、それを良しとしない父。
地下にある外からしか開かない扉。しかもその部屋の鍵を持っているのは当時はまだ当主だった父だけだった。
「その部屋に3日間いろ。もう悟と会わないと約束したら出してやる」
『なんでおとうさまは、さとるをそんなにきらうの?さとる、いいひとだよ』
「うるさい!!!!!」
幼い上に同年代の少女と比べたら小柄だった私は、父のビンタぐらいで軽く吹っ飛ぶ。ほっぺがジンジンして熱かった。
涙が出そうになったが、歯を食いしばって堪えた。悟との約束だったから。
「あいつが六眼なんて持って生まれるから悪いんだ!あいつさえ生まれなければ、俺の血筋が当主なのは確定だったのに……!」
難しいことはよく分からない。ただ狂ったように頭を掻き毟る父に恐怖し、父の中では悟は恨むべき対象なんだと幼心にようやく理解した。
与えられた水だけを飲み、空腹と時間感覚がなくなった頃、父がやってきた。
「悟ともう会わないと約束しろ」
『……』
出来なかった。だって悟は私に世界を教えてくれた人なのに。きっとこの世界はもっとずっと広くて、汚いこともいっぱいあるけれど綺麗なこともいっぱいあって。
80年の人生じゃ全てを知ることは出来ないほどの、たくさんの出来事や事象があるんだ。
「早く答えろ!!!!」
「へー、最近Aの姿見かけねえなって思ってたらこんなところに閉じ込められてたのか。おい、クソジジイ」
「ッ…当主に向かってなんて口の利き方だ!」
「ア"?関係ねぇよ。あと1年もすりゃ俺が当主だろ。今すぐここから立ち去れ。じゃねぇとこの家破壊すんぞ」
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あかね(プロフ) - 抹茶さん» ひえ!ありがとうございます!! (2021年4月19日 1時) (レス) id: e8088c70b5 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶 - えっ…………………好きです← (2021年4月17日 22時) (レス) id: 5aab78de35 (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - クロノ@気まぐれ更新さん» ありがとうございます!続編もよろしくお願い致します! (2021年1月27日 0時) (レス) id: e8088c70b5 (このIDを非表示/違反報告)
クロノ@気まぐれ更新(プロフ) - 続編おめでとうございます!更新頑張って下さいね…! (2021年1月26日 6時) (レス) id: 81556e3845 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あかね | 作成日時:2021年1月26日 1時