続・従兄弟が最強なんだが【呪術廻戦】 (ページ20)

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間もなくして相手の家がやって来た。私の相手はひとまわり以上上の男性だった。

御三家には劣るがなかなかの名家らしい。だがここ十数年強い術式を持つ者が生まれず、没落まで一直線。そこで舞い込んできたのが五条家の娘の縁談。これを逃せば一族の復興はほぼ不可能。相手側としてはそれを逃さないわけにはいかないだろう。

真正面に座っている彼を少しだけ目線を上げて見てみる。うーーーーーん、悟といい恵といい棘といいその他諸々、周りを顔面国宝が取り囲んでいるせいか大抵の男の人はジャガイモに見えてしまう現象に陥ってしまっているようだ(最低)

まあ私の一番は北ちゃんだがな！！！！！！！！

両家の親同士で話は進んでいく。そこに本人たちの意思はない。呪術界でそういうことは普通なのだ。逆に恋愛婚という方が珍しいだろう。呪術界に必要のは力のある術式の繁栄。そんなことは重々承知、でも、私は。

「それじゃあーーーーー「旦那様、お見合い中誠に申し訳ありません。少しお話が」……すまない、少し席を外す」

好都合にも父が席を外した。相手側のご両親はよほど張り詰めていた気が緩んだのか、一気に顔に安堵の色が浮かんだ。

「じゃあ今のうちに話進めちゃおっか～」

場の雰囲気に似つかわしくない能天気な声が室内に響いた。無論悟である。よくここまで黙っていたなあと普段は短気な悟に内心拍手を送った。

『お金さえあればお家は復興できるんですよね？』

「は、はい……」

『そうですか！ならお宅の借金は全部引き受けます。

ーーーーーうちのご当主様、五条悟が！』

「まさかの変化球」

「あ、あ、ありがとうございます、ありがとうございます……」

『ということでこのお話はなしという事で解散！』