頑張れ音駒セコム

SECOM２３ ページ23

「女子ィ……！女子ィ…………！女子女子女子女子女子女子女子女子女子女子女子女子女子女子女子女子女子女子女子女子女子女子ィィィィィィィ！！！！！」



『イギャャャャャャャャ！！！クロ……！！！出た！！！モテ妬みオバケ！！！！！！』



「ぐぅっ……！女の子からの辛辣右ストレートが……！！」




Aが聞いたことも無い大声で叫んだ。耳が痛い、鼓膜破れそう。それでもずっと離れないA可愛い。



そんな彼女は恐怖のあまり口に出た本心(失礼)で見事モテ妬みオバケ(笑)を成敗した。




「あの……Aサン……？？」



死屍累々とはまさにこの事だ。モテ妬みオバケもとい田中、西谷はAの言葉が見事にキマリ倒れている。



が、問題はそこじゃない。Aが真正面から俺に抱きついて離れないのだ。可愛い、可愛いんだけども。




「進めないんですが……」



『すすんでぇ……』




「じゃあ離してくれねぇと……」




『やだぁ』




ペショペショと泣くA。干からびそうな勢いで大粒の涙を流している。




「手ぇ繋いでてやるから、なっ？」




『やぁだ足りないぃぃそれじゃあクロの顔見れないぃぃ』



………………。




ぎゃわ"い"い"!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(クソデカボイス)




そう言われちゃ仕方ねぇ。Aの脇の下に(変態じゃない)手を滑り込ませ、幼児を抱っこするかのようにAを抱き上げた。




未だにしゃくり上げるAの背中をトントン叩く。




「怖かったなぁ、びっくりしたよなぁ」



返事の代わりに俺の首を巻く彼女の腕が少しだけ締まった。




黒尾メモ
【新発見】
Aは恐怖が極限値まで上がるとオギャる。

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