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熊谷「送った?」
「うん、送った。もうLINEの履歴も消したし、LINEもブロックしたからたぶん、大丈夫。」
熊谷「ん、よろしい」
この4月からたーくんと同棲を始めた。
幸せとか、愛とか知らなかった私に出来た、大切な居場所。
そして隣にいるのは、
誰よりも私を愛してくれる、世界で一番大好きな人。
熊谷「A、一緒にご飯作ろ」
「ん、つくる。ちょっと待って」
歳の差なんて関係ない。
私が、好きになった人だもの。
熊谷「ドタバタしてるのも可愛いのってなに」
「やめてそんなまじまじと、ねぇたーくん手が止まってる」
熊谷「んあっ、やっべ。焦げちゃう焦げちゃう」
「焦げたらたーくんのせいだからね」
熊谷「ええー」
この人となら、この先も幸せな気持ちで生きていられる。
熊谷「もうさ、恋の事について考えるの疲れたでしょ」
「う、うん」
熊谷「もう悩む事ないからね。自分の事だけ考えて。」
俺、もう仕事決まってるからさ。と。
熊谷「できた〜!美味そう」
「うん、めちゃめちゃ美味しそう」
熊谷「いやぁ好きな人と食べるご飯が一番幸せだわぁ」
「それわかる〜味が格別に美味しくなるよね」
お洒落に盛り付けられたボロネーゼパスタ。
こういうセンスが高いのが、たーくんの好きな所。
「ところで、仕事決まってるって何するの」
熊谷「もう一度、優深としてモデル活動を再開すんの。」
「…え、だったら、逢えない時もあるって事…?」
熊谷「それがねぇ東京にもオフィスがあって俺は東京オフィスの所属になるのさ〜」
要は東京にある支社の所属モデルとして活動をするとの事。
熊谷「WAKEのメンバーも関東の大学に通ってる子もいるから頻繁に逢えるし、良かったらオフィス遊びに来てもいいよ?」
「そんな厳かなところ……」
熊谷「全然厳かじゃないし。寧ろアットホーム」
「そうなんだ…」
WAKEってグループ、どんなグループか気になるな。
調べる限り、メンバーも結構多くて個性的でみんなかっこいい。
熊谷「おっなむちょ」
「……ん、なむちょ?」
熊谷「あーこの子。キムナムス。なむちょて呼ばれてんの」
凄く顔立ちが綺麗で肌も白くて、
こんな美形な人本当にいるんだな。
熊谷「元気かなぁ、みんな」
物思いにふけているたーくんを見て、
たーくんにも、好きだった居場所があったんだと感じる。
私の過去は、まだ靄にかかったまま。
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作者名:u | 作成日時:2024年3月18日 11時