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大津「あ」
「あ、おはようございます」
オフの日、電車に乗っていたら大津さんに遭遇した。
大津「おはよ〜。私服おしゃれだね」
「え…ありがとうございます、、」
朝からこんな爽やかな笑顔を見ると、胸がドキドキする。
大津「これからどこ向かうの」
「少し遠くなんですけど…鎌倉の方へ」
大津「鎌倉〜！いいねぇ！僕も休みだし行こうかな」
「えっ用事とか無いんですか」
大津「なんも考えずに電車乗ったからさ、
こっち来てまだ間もないし友達といえる人もいないから〜」
私の事、友達だって思ってくれているのかな。
そうだとなんだか嬉しくて思わず顔が赤くなる。
大津「なんたってAさんの味方だし、僕」
あ…この人の事、好きになりそう。単純すぎる私。
「…その言葉、とても嬉しいです」
大津「どんな事があっても……あ！おはようございます！」
え…見覚えのある人が私の目の前に現れた。
石川「大津おはよう〜、あっあなたって」
大津「石川さんも彼女の事知ってるんですか？」
石川「あぁ知ってるよ、元々T-SHOPにいた熊谷ってやつの彼女さん」
大津「熊谷さんって、元看板のイケメンの人ですよね…？」
石川「そう。俺が嫌いだったやつ」
「……ここで言うのやめてもらえますか」
石川「もう好きじゃない？」
「え」
色気を増した石川さんに、
全てを奪われてしまいそうで怖くなる。
石川「俺がさ、木浪さんの味方だと思ってた？」
「だと思ってました」
石川「木浪さんって単純な人だから、味方って口だけで言ったら簡単に味方だと信じちゃうんだよね」
「じゃぁ石川さんは…木浪さんの味方では…」
石川「無いよ？口だけ。」
石川「俺は熊谷からあなたを奪いたいだけ」
「えっ」
石川「大津、頼みたいことがあるんだけど」
大津「はい、なんでしょうか」
石川「俺と彼女が結ばれるように手を組んでくれないか？」
大津「……えっ、でも僕が彼女から聞いた話は…」
石川「関係ない。その話はおしまい」
「勝手に終わらせないでください。私と大津さんの関係」
石川「は、なんの関係結んでんの？」
「木浪さんの襲撃を止めて守ってくださるという関係」
石川「なるほど。それにプラス熊谷の襲撃も止めて」
「そんな」
石川「あいつは釣り合わないって、俺が教えてあげるよ」
今は、今だけは、たーくんを忘れて。
私が他の人を好きになっていくことも
何も知らないで、いて。
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作者名：u | 作成日時：2024年3月18日 11時
