◉ 2017.03 ページ1
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2017年3月_____
木浪さんと熊谷さんと身体が繋がってから1ヶ月が経った。
お互い引き下がること無く、私の心は疲弊していた。
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熊谷「俺、Aの事束縛するけどいい?」
熊谷「二度と俺以外の男に会わせない為にも」
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「……と言われても」
未だに夢に出てくる。
あの日は、木浪さんと一夜を過ごしてしまった。
しばらくの間、熊谷さんには会っていない。
拓夢「A、なに独り言言ってんの」
「は!お兄ちゃんいるんだったら言ってよ」
拓夢「いちいち報告するのめんどくせえわ」
大人のお兄さんふたりの恋愛の事を入れないようにしないと
拓夢「俺はぶっちゃけ、木浪さんの方がいいと思うけど」
「…なんで」
拓夢「なんでって言われてもまぁ単純に人がいいからさ」
確かに、木浪さんは凄く優しくて人がいい。私を誰よりも好きでいてくださっているのはこっちにも伝わってる。けど。
「それだけ、理由」
拓夢「まだ言えって訳?」
「それだけじゃ、ちょっと弱い」
何かもう少しアクセントが欲しい。
好きになる、決定的な理由を。
拓夢「木浪さんは、分かんないけど一途だと思う。敬宥さんはあの顔だからいろんな人にチヤホヤされてるからさ。あと、Aには早い」
「早い…のかな」
拓夢「うん。とりあえず俺バイト行ってくる」
「あ、いってらっしゃい」
そういえば1週間近くLINE見てなかった。
なんか、久しぶりにLINEでも開いてみようかな。
「あっ、木浪さん」
木浪さん不在着信
木浪さんA?大丈夫?体調悪い?何かあった?
木浪さん返事、無理にしなくていいから。
心配をかけてしまっている。
申し訳なさで私の目から涙がこぼれ落ちた。
A聖也くん、ご心配をおかけ致しました。少し忙しくてLINE見てなかったです。私は至って元気です。
すぐ既読がついた。
私の返信をずっと待ってくださっていたのだろう。
木浪さんううん。そっか。忙しかったんだね。Aが落ち着いたら花見デートしようよ。
嬉しいような、苦しいような。
Aそうですね。落ち着いたら…行きたいです。また連絡します。
今は、木浪さんを好きになりたい。
熊谷さんの事を、考えたくない。
と、思っていたのに。
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作者名:u | 作成日時:2024年3月18日 11時