リトグリちゃん短編集3。 (ページ4)

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3人のおかげでいつもより何倍も早く、帰る準備
が整った。

その頃には、まゆも1人で歩けるくらいには回復していて。
……まあまだ顔色は良くないけど。

それでも1人で帰ろうとしてるまゆを、私は引き止めた。

か「一緒にタクシーで帰ろ、1人で帰らせるの心配」

M「いやいや、もう大丈夫やし…」

m「え、そうしなって！かれんおったら安心やん」

他のメンバーの説得もあって、まゆは私と一緒に帰ることに。

タクシーに揺られている間、車内は静かだった。
なんだかスマホを触る気にもならなくて、窓の外をぼーっと見ていると、隣から「なぁ、」と小さな声。

M「…今日さ、いろいろありがとう、助かった」

か「いや、うちは何もしてへんよ」

M「近くにおってくれたやん。あれ、結構あんしんした」

か「…そっか、よかった」

…なんだろう、なんかまゆが素直なのが珍しくて、いつもみたいに言葉が出てこない。

まゆが調子悪いと大人しくなったり、やけに素直になったりするのは昔からだけど、なんか慣れないな。

どんな顔してるんだろ、とついじっと見てしまう

M「…なに？」

か「いや、大人しいまゆ、レアやなって」

M「うわぁ、失礼なこと言ってる……」

まゆが不満そうな顔をしたから、ごめんごめん、と軽く謝った。

まあ、大人しいまゆもいつもとギャップがあって可愛らしいとは思うけど。

私はいつものうるさいくらいの方が好きかな、なんて、心のなかで呟いた。

　fin.