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少し大きな街で、
私の住んでたところよりも賑わっている。
私は暫く、街の中心部を歩いていた。
街の賑わいを見ているとふと、思ってしまうのだ。
…家族を殺され、
自分も殺されかけられて置いてなんだが
本当に鬼はいるのだろうか
私はもう、かれこれ八ヶ月近く鬼にあっていない。
それにこんなに街は活気付いている。
…鬼は本当に存在するのか?
「ほら見て、菊枝さんよ」
「随分窶れちまって…」
「しょうがないじゃない。
直子ちゃん、まだ帰ってきてないんでしょう?」
「でももう三日だからなあ」
「直子ちゃんといい他の拐われた女の子達といい、
可哀想にねえ」
そんな耳打ちが、確かに聞こえた。
声の方を見ると四,五人の女性達が溜まって
こちらを見て話していた。
私は周囲を見渡し、菊枝さんを探した。
すると、明らかに正気じゃない女性が
横を通りすぎたのだ。
顔は窶れ、目に生気が無く足取りは覚束いてない。
この人だこの人しかいない!
私は通り過ぎたその人に後ろから声をかけた
「すみません。菊枝さん、ですよね
少しお話しを伺ってもよろしいでしょうか!」
その女性はゆっくり私を振り返る。
怖い。
振り向き方もその目も逆光が相まって
ホラーそのものだ。
……しかし
「…お、こ」
「えっ…」
「直子!直子ぉ!!」
女性の目の輝きが一瞬で戻ったと思うと、
涙を流し私に抱きついてきた
「今までどこへ行ってたの!
心配したんだからねぇ!」
「ちょっ、ちょっと!」
「よかった!よかったぁぁ!」
「あの!私はAです如月A!!
直子さんではありません!」
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ひより(プロフ) - ヒナさん» うわわ!本当だ!恥ずかしい……ありがとうございます!笑笑 (2020年8月9日 15時) (レス) id: 9289657a5e (このIDを非表示/違反報告)
ヒナ - 最終選別が最終選抜になってますよ笑 (2020年8月9日 14時) (レス) id: 34797771fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひなこさん | 作成日時:2020年8月9日 0時