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「では行ってきますっ!」




翌朝、昨日と同じものを期限を正午にして
また私は走り出した。

身体中が痛い。昨日は寝ても疲れが取れなかった。
半ばヤケクソになりながら私は走り出した。




「た、ただいまァ……」




“戻りました”と、声にならない声で吐き出すのは
正午丁度のこと。

実質の時間だと、昨日より遅い。

私は汗まみれのまま地面に倒れ込む。
汗で顔に砂や土が付くが、気にする余裕がなかった。




「休んでいる暇はない。
午後からは腹筋背筋腕立てなどの筋力強化を行う」


「は、はいぃ……」




山に登らないのなら少しはキツくないかな
と思ったのが大間違い。

全身の筋肉を使う山の修業も死ぬほど辛いが、
局部集中の筋力強化も矢張り死ぬほど辛かった。

その日は疲れすぎてご飯も食べずに寝た。


夜、ご飯を食べられない時もあれば
朝食べたご飯を修行に吐き出したことも何度もあった


文字通り地獄の訓練から3ヶ月__




「師匠!只今戻りました!」


「……ようやくか」




私は山をダッシュで往復しても疲れない程度の
体力がやっとついた

呼吸の乱れは始めてから一ヶ月程度で克服したけれど
筋力がどうしても追いつかなかった。




「これより、全集中の呼吸の修業に入る」


「はい!」


「体はまだ付け焼き刃だがしょうがない」




そう言うと師匠は数珠を取り出し
ジャリジャリと擦り合わせた。




「選別の時、全集中をやって見せたと聞いたが
それは本当か」


「は、はい!
深くたくさん息を吸ったら、
なんかいつもとは違う感覚になって
とても力が強くなりました!」


「ではもう一度、それをやってみなさい」


「…はいっ!」



そう言うと師匠は私に選別の時の薙刀を渡した。
これで目の前の大木を切れと言った。

前までの私なら“そんなの無理です”と
すぐに弱音を吐いたかも知れない。


でも、今の私は違う


私は薙刀を構えると目を瞑って精神を集中させる。
そしてあの時と同じ言葉を唱えた。


呼吸。呼吸だ。
大きく深く息を吸え。
血に酸素をたくさん取り込んで、筋肉に届けるんだ

深く、たくさんたくさん呼吸をしろ

呼吸をするんだ!


その瞬間、またドクンっと大きな鼓動の音がした。
私はもう一度もっと深く大きく息を吸う。

そして思い切り踏み込み、大木を切った。

数秒後、大木は真っ二つに切り倒され
_________私は意識を失った。

・→←修業開始!



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設定タグ:鬼滅の刃 , 原作沿い , 継子   
作品ジャンル:アニメ
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ひより(プロフ) - ヒナさん» うわわ!本当だ!恥ずかしい……ありがとうございます!笑笑 (2020年8月9日 15時) (レス) id: 9289657a5e (このIDを非表示/違反報告)
ヒナ - 最終選別が最終選抜になってますよ笑 (2020年8月9日 14時) (レス) id: 34797771fd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひなこさん | 作成日時:2020年8月9日 0時

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