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容赦ない炎天下。わたしたちの夏休みがはじまった。
「 海とプールと花火と……お祭りに行きたい！ 」
和也「 人すげーよ、あっちぃし 」
「 今年も初日から課題を終わらせよう！ 」って、大量の提出物をするという口実のもと、かずくんのお家に転がり込んだわたしだけど。もともと、やる気なんて全くない。
となりでペン回しをしながら数学の式を考えている彼は、夏休みの計画を立てようと必死なわたしには関心がないらしい。
「 バーベキューは？智くんとナナも誘って 」
和也「 どうせあなた食ってるだけでしょ 」
なにを言ってもノリ気じゃないかずくん。去年は花火大会も行ったし、海にも行った。ほとんど強制的にだったけど、たぶん楽しんでくれていたと思うの。今年はなにをしよう。行きたいところはたくさんある。だけど、どれもこれもかずくんと一緒にしたいことで。ひとりじゃ出来ない。
「 かずくんとじゃないと意味ないもん…… 」
夏休みの情報が載っているサイトを見ながら、いいところを見つけてはスクリーンショットをする。その様子をずっと見ていた彼が観念したのか、わたしのスマホを奪って企んだような怪しい笑みを浮かべた。
和也「 これ1週間以内に全部終わらせたら連れてってやるよ 」
「 俺は手伝わねーからな 」って課題の山を指さして、ふふっと試すみたいに言うの。そんなこと言われたら燃えちゃうのがわたしだもん。絶対に終わらせて、かずくんの夏休みはわたしがもらうんだから！
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作者名：くまこ
| 作成日時：2018年11月19日 0時
