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渡辺翔太Episode2 ページ4

「俺を手当てしたのは




断る選択肢をなくすためか?




性格悪いな阿部」





「俺だけ!?」




「ぷっ、阿部ちゃん言われてやんのー」



「ふっか?」




「すみません」





「はぁ、言い訳じゃないけど




心配して手当てしたのは本当だからね?




それが結果的に断る選択肢をなくす行動になるとしても




医者として怪我人をただ見てるだけは出来ない」





真剣な眼差しで見つめられ



少し罪悪感が湧く





そんな俯いてる俺に



そいつは言った







「俺はね、








必要ない奴はいらないよ」







その場の空気が一気に支配される感覚






「逆を言えば、









必要な人間はどんな手を使っても手に入れる











翔太はその一人ってこと










今の翔太が何を抱えて悩んでるかも知らないけど






そのせいで結論を出せないなら







俺はやるよ、








翔太が答えを見つける手助けを」








「っ・・・!!」







初めて










誰かに存在を認められた気がした













分かってた













涼太の足手まといは






俺だってことぐらい










『いって!!』







『敵に煽られてまんまと罠にハマるやつがいるとは』






『う、うるせぇ』






『俺が助けに来なかったら死んでたよ?』




『だってあいつ、




俺だけじゃなくて涼太も馬鹿にした』








『・・・ふっ、翔太らしいね







ありがとう』








でも、







認めたくなかった









認めてしまったら






俺は










もう涼太の隣に立てない









存在自体を否定される気がして












怖かった









「あー、ふっか泣かせた〜」





「え、嘘!?





ごめんごめん、そんな嫌だった!?」






「ひぐっ・・・違うっ・・・!!







何なんだよっ、お前らっ









俺なんかっ、








俺なんかよりっ








もっと使えるやついんだろっ









なのに、なんでぇっ」







そしたらそいつ急に笑顔になって





「なんだそんなこと?








俺は使えるかどうかじゃなくて





ここの強さが大事なわけよ」






俺の胸をノックするように叩くそいつ






「まだ、諦めてないんでしょ彼のこと」





「っ、なんで知って」




「仲間にするにあたって色々調べてたからねぇ〜










けじめ、つけに行こうよ」



差し出された手を






俺は無意識に握り返していた

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作者名:春のクマ | 作成日時:2022年8月4日 21時

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