Snow Mafia (ページ3)

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渡辺翔太Episode1 ページ3

モグモグ

「で、ここどこ？」

「その前に名前、教えて？」

「・・・渡辺、翔太」

「翔太！改めてよろしくね！

ここは俺にとって家みたいなものだよ」

「みたい？」

わざとらしく含んだ言い方をする阿部

「正確には隠れ家かな？」

「隠れ家？なんで隠れる必要が」

ｶﾁｬ

「それはねー、俺らがこういうお仕事してるから」

後ろから頭に銃を突き付けられた

謎の殺気の正体、そういうことかよ

やっぱり

最初からここには俺を含めて三人居たってことか！！

体を捻らせ、後ろにいる奴に蹴りを

「お客さん驚かせないでよ、ふっか」

受け止められた、阿部に

「ちょっと阿部ちゃーん！！

今めっちゃ良いところだったのに～」

銃を放り投げぶーぶー文句を言い出すそいつ

「怪我人と戦っても意味ないでしょ？

ごめんね～、

こいつ翔太と手合わせしてみたかったみたいでさ」

「はぁ？」

「ちょっと脅かそうと思っただけです～

銃だってただのオモチャだしぃ？」

ﾎﾟﾝｯ

引き金を引くと

銃口から花束が飛び出す

こいつ本格的にふざけてんな

「翔太、だっけ？
　

ようこそSnow Mafiaへ」

は？

「お前らがマフィア？

あはは！！！

冗談も大概にしとけよ！！！」

笑いが止まらねぇ

こんなふざけた奴らがマフィアとかありえねぇー

「・・・どうするふっか？」

「まぁ、俺も大人だし？

そういうこと言われても？

いや全然？

気にしないけどさっっ！！！！」

ﾊﾞﾝ

何かが頬をかすった

見つめる先にはぽっかりと穴の空いた壁

間違いない

銃弾だ

前言撤回

ガチもんのマフィアだこいつら

「ぜぇーんぜん？気にしないけど！！」

「大人げなっ・・・」

「阿部ちゃん黙って」

「・・・そんなマフィアさんが

俺なんか捕らえてどうすんの？」

「よっしゃ認めたな？」

「うるせぇ」

「おまっ！！」

「話進まないから喧嘩やめて

まぁ、単刀直入に言うとね

俺達の仲間にならない？

美徳の渡辺くん？」

俺の通り名まで知ってるってことは

最初から俺を助けるわけじゃなく

仲間に入れるのが目的ってこと

怪我人vsマフィア二人

治療してもらったっていう借りも含めて

圧倒的に不利